国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
総合イメージ

スタッフの紹介

野村雅一(故人)
野村雅一(故人)NOMURA Masaichi
国立民族学博物館・名誉教授
専門分野
各個研究
個人ホームページ

経歴

学歴
  • 京都大学文学部文学科卒(1966)
  • 京都大学大学院文学研究科修士課程(言語学)修了(1968)
  • イタリア政府給費留学生(トリノ大学文学部)(1969)
  • 京都大学大学院文学研究科(言語学専攻)博士課程中途退学(1972)
職歴
  • 京都大学人文科学研究所科助手(1972)
  • 南山大学文学部人類学科専任講師(1976)
  • 国立民族学博物館第5研究部助教授(1978)
  • 国立民族学博物館第3研究部教授(1993)
  • 国立民族学博物館民族学研究開発センター教授(1998)
  • 国立民族学博物館先端人類科学研究部教授(2004)
  • 国立民族学博物館名誉教授(2006)
  • 京都外国語大学外国語学部教授(2006)
  • 総合研究大学院大学葉山高等研究センター特任研究員(2006)
  • 総合研究大学院大学理事・副学長(2008)
  • 京都外国語大学国際言語平和研究所客員研究員(2008)
学位

文学修士(京都大学大学院文学研究科 1968)

専門分野

文化人類学

  1. 身ぶりやしぐさを含む人間の多様なコミュニケーションの様式の世界規模での比較研究
  2. イタリア、ギリシャなど南ヨーロッパ地域の民俗文化の研究

研究のキーワード

イタリア、ギリシア、ルーマニア、文化人類学、身体コミュニケーション論、演劇人類学、食、世代間関係

現在の研究課題

  • 現代社会における世代間関係論・文化としての身体の研究
       ─ コミュニケーションにおける身体の役割を中心に
  • 東地中海地域の民族誌的研究
  • 顔の文化的研究
  • 現代社会における世代間関係論
  • 文化伝達の逆流現象と「エイジング」の変容に関する人類学的研究(科学研究費補助)

    人間のコミュニケーションにおいて身体は根源的な重要性をもっている。電子化が急速にすすむ今日、コミュニケーションにおける身体性の意味と役割の検証はいっそう切実で重大な課題である。コミュニケーションに身体が関与する側面はこれまで非言語的コミュニケーションということばで雑然とひとくくりにされてきたが、わたしはこれまで身体的コミュニケーションがもつ独自の論理や構造の解明につとめてきた。

    一方で、わたしは、身体のイメージや身体に対する意識についても研究してきた。2000年夏には、フィンランドで開かれたヨーロッパ日本研究学会の大会で、東京の、いわゆるガングロ・ファッションをとりあげ、日本人の身体イメージの変容について講演した。さらに、不思議なことにこれまでほとんどまともな研究がなされていない人間の顔に関心をもち、顔とはいったい何なのかを、大阪市内で参加自由の研究会を開いて、学界をこえて顔の文化的な側面について考察を深めた。

    近年、日本でも欧米でも世代間の関係が非常に困難になっている。親子関係などは家族論でとりあげられているが、ファッションなども含め各世代の嗜好、考え方などがばらばらに破片化して意志疎通は極めて難しくなっている。国際関係論はさかんに研究されているが、現在、世代関係論は欧米でも日本でも社会研究の切実な課題であるはずだ。この問題と関係して、2001年8月から毎月一回、東京銀座でエイジング(加齢)に関する勉強会を開催した。単に老いの問題だけでなく、いま加速度的に進行する文化の世代ごとの分断化について根本的に考えなおし、社会的連帯の方途を探るのがそこでの課題であった。

    また、2002年からは、「世代間関係を考える会」(総合研究大学院大学プロジェクト)というテーマで、京都や大阪市内で参加自由の研究会をひらいている。異なるさまざまな側面から考察するために毎回ゲストをむかえ、ゲストを囲んで議論する。第18回目の2006年3月25日の研究会は、「エイジングの現在を語り合う」というタイトルで、総研大院生によるエイジングに関するフィールド報告を聞いたのち、自由討論をおこなった。



    ※野村雅一の研究活動についてのお問い合わせは、FAXで06-6396-5063 または 046-858-1502  へお願いします。

所属学会

日本文化人類学会、日本顔学会(評議員)、日本ファッション環境学会

主要業績

1996
『身ぶりとしぐさの人類学』中央公論新書
1995
「スパゲッティ以前 ─ 食文化と地域性」川田順造 『ヨーロッパの基層文化』岩波書店 pp.283-302
1985
「『ピノッキオの冒険』の民俗誌的研究 ─ 身体性を中心に ─」岩田慶治編著 『子ども文化の原像』日本放送出版協会 pp.598-617
1984
『ボディーランゲージを読む--身ぶり空間の文化--』平凡社ライブラリー
1983
『しぐさの世界--身体表現の民族学』日本放送出版協会

業績

著書
2004
『しぐさの人間学』河出書房新社
1996
『身ぶりとしぐさの人類学』中央公論新書
1993
『ボディーランゲージの世界:あいことばは身ぶりで』ポプラ社
1987
『ふれあう回路』平凡社 (鶴見俊輔との共著)
1984
『ボディーランゲージを読む--身ぶり空間の文化--』平凡社ライブラリー
1983
『しぐさの世界--身体表現の民族学』日本放送出版協会
編著書
2005
叢書 身体と文化3『表象としての身体』大修館書店(鷲田清一との共編) →大修館書店 詳細ページ
2003
『老いのデザイン』 求龍堂
2000
『みんぱくミュージアム劇場--からだは表現する』財団法人千里文化財団
1999
叢書 身体と文化1『技術としての身体』大修館書店 (市川雅との共編)
1996
叢書 身体と文化2『コミュニケーションとしての身体』大修館書店(菅原和孝との共編)
1992
『情報と日本人』「現代日本文化における伝統と変容」8 ドメス出版
1990
Culture Embodied, Michael Moerman & Masaichi Nomura (ed.), Senri Ethnological Studies, no.27, Notional Museum of Ethnology, Osaka
1990
『身ぶりと音楽』「民族音楽叢書」9 東京書籍 (鈴木道子との共編)
論文等
2008
「命の習俗を考える」、「じんけん」第16号、京都外国語大学人権委員会、17-18頁
2008
エッセイ「マナー頼み ほどほどに」、日本経済新聞夕刊、2008年1月19日
2007
書評『築地』(テオドル・ベスタ―著)、日本経済新聞、2007年4月22日
2006
座談会「『月刊みんぱく』の過去・現在、そして未来」、「月刊みんぱく」12月号、2-8頁
2006
書評『しぐさの民俗学』(常光徹著)、日本経済新聞、2006年11月26日
2006
「社会生活のはじまり」特集「眠る」、「月刊みんぱく」10月号 特集「眠る」、人間文化研究機構 国立民族学博物館、5頁
2006
エッセイ「言葉と身ぶり」、『理想の詩』特集「しぐさ」身体が伝えるもの 3・4月号、理想科学工業株式会社、6-7頁
2005
「眠りの民族学――居眠りの作法」、「ニコスマガジン」6月号、日本信販株式会社、52頁
2005
対談記録「身体表現は民族を越えて」、「イマージュ」(劇団「態変」機関雑誌))vol. 33 2005年春号、劇団態変、2‐17頁
2005
「人間像の再綜合のために――身体論の新しい地平」、「大航海」54号、新書館、18-25頁
2004
「消える路地の大道芸」、「月刊みんぱく」8月号、国立民族学博物館、2-3頁
2004
「少女と老女――願望の合わせ鏡」、やなぎみわ「少女地獄極楽老女」展図録、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、財団法人ミモカ美術振興財団、12-15頁
2004
「ドアと出会いの関係ー日本人の距離感」、「JICE」46号、財団法人日本国際協力センター、4頁
2004
「大阪万博と民博のあいだ」、「月刊みんぱく」4月号、国立民族学博物館、2-3頁
2004
「酔わないイタリア、酔うギリシア」、高田公理・栗田靖之・CDI編、『嗜好品の文化人類学』、講談社、38-47頁
2004
「スタイルとしての身体 ― Driving my Body」、関根康正編『〈都市的なるもの〉の現在 文化人類学的考察』、東京大学出版会、373-393頁
2004
「『近代』との出会い 岩倉使節団」、新訂増補『週刊朝日百科』88 日本の歴史 近世から近代へ ―(8)留学と遣欧米使節団、朝日新聞社、228-238頁
2004
身体コミュニケーション「人の『出会い』はどこから生じるのか」、『アエラムック』コミュニケーション学がわかる。、朝日新聞社、22-25頁
2003
「島唄 ― 過去から未来へ歌い継ぐ」、『総研大ジャーナル』4号、42-43頁
2003
「ヴェスヴィオからの風」、『まほら』、旅の文化研究所、18-19頁
2003
書架「演じさせられる『老い』」、『季刊民族学』103号、千里文化財団、73頁
2003
「北原武夫」、寺田博編『時代を創った編集者101』、新書館、114-115頁
2003
「中原淳一」、寺田博編『時代を創った編集者101』、新書館、132-133頁
2003
「今井田勲」、寺田博編『時代を創った編集者101』、新書館、150-151頁
2003
「バスク人はどのような主張をしているのか」、『キーワードで読みとく世界の紛争』「月刊民博」編集部編、河出書房新社、147-150頁
2003
「ロマはどんな人びとを指しているのか」、『キーワードで読みとく世界の紛争』「月刊民博」編集部編、河出書房新社、104-107頁
2002
「髭は男をつくる?」、『季刊民族学』100号、千里文化財団、86-87頁
2001
「企画展『みんぱくミュージアム劇場 ─ からだは表現する』をふりかえって」『民博通信』no 91、pp.47-57
2001
「顔-考えるからだ・語るからだ(8)」『新薬と治療』429、44-49、山ノ内製薬。
2001
「包む、ほどく-考えるからだ・語るからだ(9)」『新薬と治療』430、32-33、山ノ内製薬。
2001
「茶髪とピアス-考えるからだ・語るからだ(10)」『新薬と治療』431、36-37、山ノ内製薬。
2001
「巻き布―考えるからだ・語るからだ(11)」『新薬と治療』432、36-37、山ノ内製薬。
2001
「顔つき-考えるからだ・語るからだ(12)」『新薬と治療』434、36-37、山ノ内製薬。
2001
「ヴィヴィアン・ウエストウッド」深井晃子編『ファッションブランド・ベスト101』pp.47-48、新書館。
2001
「エミリオ・プッチ」深井晃子編『ファッションブランド・ベスト101』pp.54-55、新書館。
2001
「ケンゾー」深井晃子編『ファッションブランド・ベスト101』pp.85-86、新書館。
2001
「イッセー尾形の顔カタログ」『季刊民族学』96、74-75、千里文化財団。
2000
「身体・しぐさ・表現の比較文化 ─ 人体 その多元的意味」『比較文化』No.71-1、東京女子大学比較文化研究所、pp.1-15
1995
「スパゲッティ以前 ─ 食文化と地域性」川田順造 『ヨーロッパの基層文化』岩波書店 pp.283-302
1993
Body Images in Confict in Modern Japan, in Irma Dosamantes(ed.) Body Image in Cultural Context: Interdisciplinary Essays, DMT Publications, The University ou California, Los Angeles
1985
「『ピノッキオの冒険』の民俗誌的研究 ─ 身体性を中心に ─」岩田慶治編著 『子ども文化の原像』日本放送出版協会 pp.598-617
口頭発表等
2007
「身体表現のベイシックス――口と手の関係」、文明と言語研究会第11回、京都大学(2007.12.15)
2007
「変貌する環境とこども」、日本保育学会60周年記念シンポジウム、十文字学園女子大学(2007.5.20)
2007
公開シンポジウム「葬送と美から、いのちの現在へ」、「Yoo, Lizzy 葬送と美」―The Form of the Beautiful Life-Funeral―展、パネラー:Yoo, Lizzy(劉里知)、Lee, Ihnbum(李仁範)、野村 雅一、坂上義太郎、伊丹市立工芸センター(2007.4.7)
2007
「睡眠と社会――ギリシァでの知見から」、科研費基盤研究「東南アジアにおける近代化とリプロダクションの変容」第5回研究会、南青山会館、(2007.2.11)
2007
「パフォーマーの仕事と観客の役割――舞台芸術の場合」、21世紀COEプログラム「総合テクスト科学の構築」第11回国際研究集会「身体・儀礼テクストへの関係論的アプローチ」、名古屋大学(2007.1.20)
2007
インタビュー:ナースに役立つソーシャルスキル「身振りを知れば、コミュニケーションはもっと豊かになる」ナースビーン2007年1月号、メディカ出版、52-59頁
2006
インタビュー 特集「人は見た目か?」、「Anywhere」第7号、NTTドコモ広報部、19頁
2006
「『ものもらい』の倫理――ホームレスの時代に」(名誉教授講演)コメンテーター関根康正、国立民族学博物館(2006.4.14)
2006
「多文化世界と身体パフォーマンス」、日本スポーツ社会学会第15回大会 実行委員会企画シンポジウム(奈良教育大学・教育学部にて)(2006.3.27.)
2005
きものの歴史4「近・現代のファッション」、京都学園大学・社団法人全日本きもの振興会主催(大学コンソーシアム京都の単位互換講座及びシティーカレッジ講座)「きもの学」発展講座/キャンパスプラザ京都にて(2005.9.10)
2005
パネルディスカッション「路上に世界の破片を拾う―大道芸の目線」、人間文化研究機構 第2回公開講演会・シンポジウム「歩く人文学―人文学と社会の新しい関係」(2005.6.25)
2005
「かしこい生き方のススメ 第25回」インターネットマガジン「NTTコムジン」、2005年6月号
2004
「出あいと別れのコミュニケーション」京都外国語大学日本語学科主催講演会(2004.12.12)
2004
「『ファッション後』のファッション」(講演)、「グローバル化時代におけるファッションに関する諸研究の総合化と多極化への企画調査」公開シンポジウム「Fashion Studies in Japan -超域とファッション研究-」、文化女子大学(2004.10.30)
2003
「〈老い〉のイメージ」日本看護協会神戸研修センター公開講座「高齢者と家族への看護・支援」研修会(2003.12.2)
2003
「出会いと別れ ― 身ぶりとしぐさのコミュニケーション」、園田学園女子大学学術講演会(2003.11.18)<<*講演要旨は「けやき道」第6号、107-110頁(2004年3月、園田学園女子大学国際文化学部文化学科発行)に掲載。>>
2003
「沈黙と会話 ― コミュニケーション研究のもうひとつの地平」、日本社会言語科学会、第12回研究大会(2003.10.4)
2003
「エイジレス・エイジの世代関係」、千里ライフサイエンスフォーラム(2003.2.20)
2002
「文化人類学から見た『身ぶり』の役割について」、大阪千代田短期大学公開講座(2002.12.14)
2002
「分断される世代間関係」、国立民族学博物館公開講演会「エイジレスな時代 ― 世代間の異文化交流 ―」(2002.10.18)
2000
報告「自己演技と表現」 東京女子大学比較文化研究所・第17回公開シンポジウム「身体・しぐさ・表現の比較文化 ─ 人体その多元的意味」(2002.6.3)
研究講演
2000
Guest speech; Driving My Body ─ Changing Images of the Japanese Body, The 9th International Conference of the European Association for Japanese Studies, Anthropology and Sociology Section, Lahti, Finland.(2000.8.24)
講 義
2005
「身体運動学」奈良女子大学文学部・文学研究科(講義・前期2005.4-7)
2004
「しぐさ・作法論」滋賀県立大学人間文化学部(集中講義・2004.9.15-17)
2004
「身体コミュニケーション論」岡山大学文学部(集中講義・2004.9.7-10)
2003
「しぐさ・作法論」滋賀県立大学人間文化学部(集中講義・2003.9.24~26)
2000
「ヨーロッパ研究Ⅱ(生活文化)A・B」広島市立大学大学院国際学研究科(講義・2002年度まで)
展示活動
2001
企画展『みんぱくミュージアム劇場-からだは表現する』実行委員長

代表者を務めた研究・プロジェクト

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