国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

みんぱくのオタカラ

今月の見てみんサイト  2002年12月19日刊行
山中由里子

● スウェーデンの冬の風物詩:グルッグ(Gloegg)

ドイツのクリスマス市などで飲まれるグリューワイン(Gluehwein)という、シナモン、丁字、柑橘類を入れて暖めるワインがあることをご存知の方も多いであろうが、さらに北のスウェーデンには、それに干し果物やアーモンドなどを加えたグルッグという飲み物がある。今回は、このグルッグの歴史や、様々なレシピを紹介しているサイトを採り上げ、北欧のクリスマス気分に浸ろう。

<http://www.bahnhof.se/~chimbis/tocb/features/months/dec97/romDec1997.html>

中からいくつかレシピを訳してみた。

┌───────────────────────────────────┐
│ ☆Oeverstegloegg(大佐のグルッグ)☆

│材料:アクアヴィット(スカンジナヴィアのブランデー)750cc、ピルスナー
│   (ホップのきいた軽いビール)330cc、コニャック150cc、干しイチジク
│   2個、プルーン3個、レーズン150cc、むきアーモンド150cc、ビター・
│   オレンジピール1個、シナモンスティック8cm、カルダモン4個、
│   クローブ(丁字)1個、砂糖(ざらめ)約100cc、砂糖大さじ2杯

│作り方:砂糖とお酒以外の材料を鍋に入れる。上から材料がひたひたになるま
│    でビールをかけ、液体がほとんど蒸発するまで沸騰させる。
│    アクアヴィットとざらめ砂糖を加え、ふたをして煮る。
│    この際煮立たせてはいけない。

│    フライパンで砂糖を、焦がさないよう、きつね色になるまで熱する。
│    この砂糖とコニャックを鍋のグルッグに加えて、マッチで液体に数秒
│    間火を付け、再びふたをする。

│    一晩置いて、飲むときは(暖めて)中の果物やアーモンドを取り出し、
│    別に食べる。
└───────────────────────────────────┘

┌───────────────────────────────────┐
│ ☆Farfars portgloegg (おじいちゃんのグルッグ)☆

│材料:赤ワイン750cc、ポルト(ポートワイン)750cc、カルダモン大さじ1杯、
│   クローブ(丁字)8本、レーズンとアーモンドお好みの量、シナモンス
│   ティック1本、ブラウン・シュガー100~150cc

│作り方:レーズンとアーモンド以外の材料を鍋に入れ混ぜる。3~4時間
│    (できれば一晩)置く。沸騰直前まで煮て、濾す。暖かいうちに、
│    レーズンと皮をむいたアーモンドを入れて飲む。
└───────────────────────────────────┘

読んでいるだけで、頭がクラクラしてきそうである。作る時のこつは、煮立たせないこと。お酒のかわりに葡萄ジュースで作ると、お子さま向けになる。

年末年始のパーティーで、披露してみるのはいかが?甘くてスパイスがきいているので、女性にも人気あること間違いなしであろう。ただし、相当酔いそうなので、飲みすぎにはご注意!(*_*)

Yuriko.Y