国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

巻頭コラム

「インド サリーの世界」開幕しました 2005年9月15日刊行

  

・Contents・

【1】特別展「インド サリーの世界」開催中
【2】みんぱくゼミナール「サリー幻想」2005.9.17
【3】人間文化研究機構 公開講演会「人が創った植物たち」2005.10.6
【4】公開フォーラム「多文化共生社会の形成をめざす実践と研究のために」
【5】みんぱく映画会「中国雲南の民族誌映画―最新事情―」2005.10.16
【6】公開講演会「家族のデザイン」2005.10.28
【7】開催中企画展のご案内
 ☆編集後記

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【1】特別展「インド サリーの世界」開催中
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http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/special/sari/index

杉本良男(特別展実行委員長、先端人類科学研究部)

特別展「インド サリーの世界」(9月8日~12月6日)が開幕しました。主催者としては、これまでのインド・イメージや民博のイメージをくつがえしたくて、とくにファッショナブルな展示をめざしてきました。実行委員会では、若手の展示デザイナーに託して、あっと驚かせる雰囲気作りにつとめてきましたが、ご覧になっていかがでしょうか。

いまのところ、耳に入ってくるのは、「すごい」「きれい」、「インドのイメージが変わった」などというもので、一安心というところです。。私自身の数少ない展示の経験からも、ともかく展示は「もの」ありきだという印象を持っていました。あまりストーリーや学問的意義にこだわらず、見応えのあるもの、を展示していますので、せいぜい楽しんでいただければ幸いです。

インドといえば、これまで日本に紹介されるのは、おしなべて差別と貧困、悠久と停滞のイメージでした。ようやく最近になって、インドのIT産業の活況が伝えられ、また経済発展も注目されるようになりましたが、なかなかその実情は伝わっていませんでした。今回の特別展では、「インドといえばサリー」というオリエンタリスト的な先入観にもお応えしながら、最新のサリー、最新のドレスなどを展示することで、現在インドの美しく豊かな一面をご紹介しようと考えました。「インドのイメージが変わった」といっていただくのは大変ありがたいですし、それはインドの人びとにとっても歓迎すべきことなのだと思っています。

とくに、インド出身で、世界に活躍の舞台を広げているデザイナーの作品を、かなりの数ご紹介しているのは、今回の展示のひとつの目玉といえます。これだけの作品を一堂に会した展示は、おそらくインドでも開かれたことはないと思われます。こうしたインドに吹く新しい風は、インドの外にも広がって、世界から注目を集めるようになっています。海を越えて世界に雄飛するインドというのは、いまにはじまったことではなく、古代から連綿とつづいてきました。あの暴力的な世界からの野蛮な嵐が吹いた時代が例外で、インド世界はいつも外部の影響を同化しながら、ダイナミックに変化し続けてきたのです。

今回の展示がインドへの先入観があらたまるよい機会になればと思っています。

《観覧料:一般830円、高校・大学生450円、小・中学生250円》
※常設展もご覧になれます ※毎週土曜日は、小・中・高校生は無料

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*特別展関連イベント*

http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/special/sari/index

★「インド映画祭」

http://www.minpaku.ac.jp/museum/event/fs/movies051112-13

11/12(土) 13:30~16:00(開場13:00)
 「モンスーン・ウェディング」(ミラ・ナイール監督,2001年)
11/13(日) 13:00~16:45(開場12:30)
 「時に喜び、時に悲しみ」(カラン・ジョハール監督,2001年)
11/23(水・祝) 13:30~16:30(開場13:00)
 「ロージャー」(マニ・ラトナム監督,1992年)
11/26(土) 13:30~16:30(開場13:00)
 「ボンベイ」(マニ・ラトナム監督,1995年)
11/27(日) 13:30~16:30(開場13:00)
 「頬にキス」(マニ・ラトナム監督,2002年)

会場:民博 講堂、定員450名
聴講無料(特別展および常設展をご覧になる方は、観覧料が必要です。)
お問い合わせ:広報企画室企画連携係 TEL 06-6876-2151

★インド映画ミュージカルダンス

9/17(土)、18(日)、24(土)、25(日)、10/8(土)、9(日)、22(土)、23(日)、11/5(土)、6(日)、19(土)、20(日)

各日2回開催
   (1)13:30-14:00 ワークショップ / 14:10-14:30 パフォーマンス
   (2)15:30-16:00 ワークショップ / 16:10-16:30 パフォーマンス

★北インドの古典舞踊と民俗舞踊 パフォーマンス

10/2(日)15:00-16:00、10/30(日)13:30-14:30

会場:国立民族学博物館 特別展示場内
お問い合わせ:情報企画課情報企画係 TEL 06-6876-2151

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*特別展関連友の会イベント*

http://www.senri-f.or.jp/fashioning_india/event.html

「国立民族学博物館友の会」では講演会をはじめ、一般の方々にも広く参加していただける特別展関連イベントを企画しています。また、特別展解説書『装うインド』やペイズリーをあしらった一筆箋などのオリジナル・グッズ、インドの布の魅力を集めた2006年みんぱくオリジナルカレンダーも製作しました。お楽しみに!

★お問い合わせ・申込先:財団法人千里文化財団「国立民族学博物館友の会」係
ホームページよりフォームにて参加申込みをしていただけます
http://www.senri-f.or.jp/fashioning_india/
TEL(06)6877-8893 9:00~17:00(月~金)
FAX 06-6878-3716  E-mail minpakutomo@senri-f.or.jp

●食の対談「鉄の胃袋とカレー大王のインド食文化対談」

日時:2005年10月2日(日)11:00~14:00
講師:石毛直道(民博名誉教授)、森枝卓士(フォト・ジャンーナリスト)
会場:ホテル阪急エキスポパーク

●コンサート&ディナー「マハラジャの音楽─インド・フルートの調べ」

日時:2005年11月12日(土)18:00~20:30
出演者:中川博志、クル・ブーシャン・バールガヴァ他
会場:ホテル阪急エキスポパーク

●インド音楽講座

会場:民博 第5セミナー室
定員:各回40名(先着順、要申し込み)
参加費:各回1,500円(会員1,000円)*チャイ付き
○第1回
日時:2005年9月19日(月・祝)13時00分~16時00分
講座名:「インド音楽の世界~南インドのラーガとターラ」
講師:寺田吉孝(民族文化研究部助教授)
○第2回
日時:2005年10月16日(日)13時00分~16時00分
講座名:「仏教とインド音楽のつながり」
講師:中川博志(音楽家)
○第3回 日時:2005年10月29日(土)13時00分~16時00分
講座名:「インドと日本、それぞれの音楽の違いと共通性」
講師:中川博志(音楽家)

●友の会講演会(※席に余裕があれば会員以外の方も聴講していただけます。)

○第328回
日時:2005年10月1日(土)14:00~15:30(開場13:30)
演題:「ファッションからみるインド~ナショナル・ドレスとなった一枚の布」
講師:杉本星子(京都文教大学教授)
会場:国立民族学博物館 第5セミナー室
   引き続き「みんぱく見学会」(15:40~16:40)
○第329回
日時:2005年11月5日(土)14:00~15:30(開場13:30)
演題:「変わるインドの都市と人びと」
講師:三尾稔(民族社会研究部助教授)
会場:民博 第5セミナー室

●東京講演会

日時:2005年10月22日(土)14:00~15:30
演題:インド・モダンの世界─ファッションとライフスタイルの変化
講師:杉本良男(先端人類科学研究部教授)
会場:杉野服飾大学 第2新校舎2202(東京都品川区上大崎)
定員:126名(先着順、要申し込み、会員外は資料代等が必要です)

★ミュージアムショップでは特別展解説書『装うインド』やオリジナルカレンダー『彩るインド』など多数取り揃えています。
詳細はミュージアムショップのホームページをご覧下さい。

http://www.senri-f.or.jp/shop/index.html

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【2】特別展「インド サリーの世界」関連
    みんぱくゼミナール「サリー幻想 ― ファッションがつくるインド ―」
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http://www.minpaku.ac.jp/museum/event/seminar/329

インド社会はここ10年ほどの間に、急速にまた大きく変貌しています。この講演では、インドの最新のファッションを切り口にして、ダイナミックに変化するインドの新しい魅力をご紹介します。とくに、サリーや、デザイナーによる最先端のファッションに「インドらしさ」がどのように表現されているのか、また、こうしたインド・イメージがどのようにしてつくられてきたのか、について考えてみます。

講師:杉本良男(先端人類科学研究部教授)
日時:9月17日(土)14時開演
場所:民博 講堂
参加方法:聴講無料。事前のお申し込みは不要です。

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【3】人間文化研究機構 第3回公開講演会・シンポジウム「人が創った植物たち」
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http://www.nihu.jp/whatsnew/0541006.html

日時:2005年10月6日(木)13:00~17:45(開場12:30)
会場:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1マリオン11F)
受講料:無料、先着600名
申込み方法:ハガキ、FAX、メールいづれかにてお申し込みください。
      詳細はホームページをご覧下さい。
お問い合わせ先:人間文化研究機構本部総務課 TEL 03-6402-9212

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【4】公開フォーラム「多文化共生社会の形成をめざす実践と研究のために
           ― 10年の節目から「多文化共生学」を考える ─」
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http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/news/corp/051008

外国人被災者への情報提供を行った「外国人地震情報センター」での経験を元に、「多文化共生センター」が設立されて、まもなく丸10年をむかえます。多文化共生社会の形成をめぐる現在の状況を俯瞰し、次の10年を見据えて積極的な研究・戦略を練る重要な機会としたいと考えています。研究、実践の場でこの問題にかかわっている人びとの交流を促進するためにも、多くの方々のご参加を期待しています。

日時:2005年10月8日(土)13:00~ / 9日(日)9:30~
会場:民博 第5セミナー室
主催:国立民族学博物館 / 多文化共生センター
対象:多文化共生をテーマとした研究者、実践者、一般(合計定員 100名)
参加費:無料(ただし交流会費は別)
参加要項:要事前申込み(ホームページをご覧下さい)

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【5】みんぱく映画会「中国雲南の民族誌映画―最新事情―」
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http://www.minpaku.ac.jp/museum/event/fs/movies0510

今、中国雲南省ではテレビ局や研究機関の企画とは別に、個人による民族誌映画の自主制作が盛んに行われています。2003年に続き、本年春、第2回「雲之南人類学映像展(民族誌映画祭)」が昆明で開かれました。雲南において民族誌映画をリードする3名の気鋭映像作家の作品とお話を通して、最新事情が体感できることと思います。

日時:2005年10月16日(日)13:30~16:30(開場13:00)
主催:国立民族学博物館
場所:民博 講堂
解説:横山廣子(民族社会研究部助教授)
   郭浄(雲南省社会科学院 白瑪山地文化研究センター教授)
   曽慶新(雲南民族大学 教育技術学院助教授)
   和淵(雲南省社会科学院 民族学研究所助手)
参加要領:申し込み不要、参加無料。450名(先着順)

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【6】公開講演会「家族のデザイン ─ 韓国・中国・日本、それぞれの選択 ─」
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http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/news/alp/051028

「家族のきずな」をキーワードに、都市化、少子化、離散化さらにはIT化などの共通する現代的でグローバルな社会変容を受けながら、一見似ているようで、実際にはそれぞれの伝統的価値観を持ちつつ、家族のデザインを再構築している、韓国・中国・日本の現状を報告します。

日時:2005年10月28日(金)18:00~20:15
会場:日経ホール(日本経済新聞社ホール:東京都千代田区大手町1-9-5)
主催:国立民族学博物館 / 日本経済新聞社
参加費:無料、定員600名(手話通訳あります)
申込み方法:「10月28日講演会参加希望」と明記の上、郵便番号、住所、氏名、
 連絡先電話番号を記載し、ハガキ、FAX、メールにてお申し込みください。
 詳細はホームページをご覧ください。
お申し込み・問い合わせ先:研究協力係
  Fax:06-6878-8479 Tel:06-6878-8209
  E-mail:koenkai@idc.minpaku.ac.jp

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【7】開催中企画展のご案内
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★企画展「みんぱく水族館」
http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/thematic/aquarium/index

★企画展「ポリネシア文化の誕生と成熟」
http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/thematic/polynesia/index

★企画展「アフリカのストリートアート展」
http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/thematic/streetart/index

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☆編集後記

日中の日差しも幾分か和らぎ、空の色や朝夕の涼風にも秋の訪れを感じるようになってきました。特別展「インド サリーの世界」が開幕いたしました。
そのほかにも、この秋には多彩なイベントが予定されております。
多くの方々に、万博公園の散策もかねてご来館いただきたいと思います。

林勲男