国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

巻頭コラム

「みんぱくキッズワールド」開催中  2006年3月17日刊行
   
・Contents・

【1】特別展「みんぱくキッズワールド」開催中
【2】みんぱくゼミナール「子どもと社会と博物館」
【3】企画展「さわる文字、さわる世界」開催中
【4】国際研究フォーラム「小規模民族集団の現状と課題」
【5】みんぱく春の遠足 下見&ガイダンスのお知らせ
【6】地域研究企画交流センター記念行事「地域研究の可能性を求めて」
【7】ビデオテークの使用停止について
 ☆編集後記

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【1】特別展「みんぱくキッズワールド:こどもとおとなをつなぐもの」開催中
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http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/special/kids/index

おかげさまをもちまして、特別展「みんぱくキッズワールド:こどもとおとなをつなぐもの」を3月16日よりスタートすることができました。今回の展示では、子どもたちが様々な社会の中でおかれている状況を考えながら、子どもが社会の中でどのような存在なのかを考えるきっかけをつくりたいと考えています。

と、ここまで、少しばかり硬い感じでご紹介してきましたが、とにかく今回の展示は、来館者の皆さんに、展示を楽しんでもらいたいと思っています。もちろん、そこには、最初に書いたように、子どものことを考えるという大切な目的があって、展示を楽しみながら、それを実現したいと考えています。

今回の展示は、ちょっと(かなり?!)欲張りな内容になっています。
遮蔽(要はのぞき見)展示という新しい展示手法にチャレンジしたかと思えば、今はなき、Drみんぱくの語りが展示場に帰ってきたりと、民博ならではの内容がつめこまれた展示です。盛りだくさんのメニューを用意できたのは、民博のことを理解し、最大限にその魅力を引き出す努力を厭わないデザイナーのかたがたとの共同作業に加え、(財)元興寺文化財研究所や(株)ATR研究所といった、外部の実力のある研究組織の協力があったからだと思います。

なにはともあれ、みんぱくにお越しいただき、展示をぜひぜひご覧ください。
展示場でお会いできることを楽しみにしています。

実行委員長 野林厚志

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● 特別展「みんぱくキッズワールド:こどもとおとなをつなぐもの」
開催期間:2006年3月16日(木)~5月30日(火)
会場:特別展示館

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★ワークショップ(小学校4年生くらいから楽しめます)★

http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/special/kids/event

◆「『獅子舞』×『あわ屋』 獅子ダンスワークショップ」
 伝統芸能と先端メディアを組み合わせるワークショップ。
 獅子もお囃子も舞もオリジナル!みんなで獅子舞をつくろう。

日時:3月25日(土) 13時00分~16時30分
講師:泉殿宮神楽獅子保存会、サウンドアーティスト「あわ屋」、
   彩都IMI大学院スクール研究生
会場:特別展示館地階ピロティ、またはセミナー室
定員:子どもと大人20組40名(事前申し込みが必要)  参加費:500円

◆「博物館の資料でカレンダーをつくろう」
 博物館の資料写真を撮影し、カレンダーを作成するワークショップ。

日時:4月8日(土) 13時00分~16時30分
講師:財団法人元興寺文化財研究所
会場:特別展示館地階ピロティ、またはセミナー室
定員:20名(事前申し込みが必要) 参加費:500円

◆「家族で遊ぼう!世界のボードゲーム」
 おしゃべりしたり、笑ったり、考えたり…。
 カードやサイコロを使って遊ぶボードゲームをみんなで楽しみましょう!

日時:4月15日(土) 11時~16時
講師:NPO法人 世界のボードゲームを広める会 ゆうもあ
参加費:無料

お問い合わせ:情報企画課展示事業係 TEL:06-6876-2151(代表)
※「家族で遊ぼう!世界のボードゲーム」以外のワークショップは事前申し込みが必要です。定員になり次第、締め切らせていただきます。

★みんぱくミュージアムパートナーズ(MMP)によるワークショップ★

◆「遊び隊」
 MMPと一緒にメンコやコマ、リリアン、パネルシアターなどで遊ぼう
 日時:会期中随時  会場:特別展示館内

◆「おりがみで遊ぼう!」
 万華鏡、羽ばたく鶴、アクロバットホースをつくろう

◆「点字で名刺をつくろう」
 点字ってどんなもの?自分の名前を打ってみよう

◆「かみしばい」
 郷土玩具を主題にした特別展オリジナル紙芝居などを上演
 日時:会期中5回程度開催予定  会場:特別展示館2階

◆「いろいろ な なまえ」
 カナリヤ、梅染、ダンディライオン。みんな色の名前って知ってた?
 絵の具でオリジナルの色をつくって好きな名前をつけてみよう。
 あなたは色の名付け親!
 日時:未定  会場:特別展示館2階

★千里文化財団主催★

◆第334回友の会講演会(※席に余裕があれば会員以外の方も聴講できます)

日時:4月1日(土) 14時00分~15時30分(開場13時30分)
演題:「郷土玩具について ─ みんぱくキッズワールドの展示資料を中心に」
講師:日高真吾(民博助手)
会場:民博 第5セミナー室

◆東京講演会

日時:4月2日(日) 14時00分~15時30分
演題:「こどもとおとなをつなぐもの―人類学がみつめるこどもの文化」
講師:野林厚志(民博助教授)
会場:お茶の水女子大学(東京都文京区大塚2-1-1)
お問い合わせ・詳細については「友の会」ホームページをご覧下さい。
http://www.senri-f.or.jp/tokyo_kouen/index.html

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【2】特別展「みんぱくキッズワールド:こどもとおとなをつなぐもの」関連
   みんぱくゼミナール「子どもと社会と博物館」
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http://www.minpaku.ac.jp/museum/event/seminar/335

グローバル化、多様な価値観等、様々な条件が、子どものようすを今までとはちがったものにしています。子どもと社会について、博物館という視点を交えながら考えてみたいと思います。

講師:野林厚志(文化資源研究センター助教授)
日時:3月18日(土)14時開演
場所:民博 講堂
参加方法:聴講無料。事前のお申し込みは不要です。

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【3】企画展「さわる文字、さわる世界─ 触文化が創りだすユニバーサル・ミュージアム─」開催中
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http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/thematic/shokubunka/index

「あなたもさわれる展示」ではなく、「あなたがさわる展示」。
本企画展では、さまざまな物に直接さわることから、現代人に軽視されがちな触覚のおもしろさに迫ります。見ることが中心だった従来の博物館を抜け出し、さわる宇宙の広がりを実体験しましょう。

開催期間:2006年3月9日(木)~9月26日(火)
会場:常設展示場内

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【4】国際研究フォーラム
  「小規模民族集団の現状と課題-東アジアにおける多様な文化の共生-」
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http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/news/corp/060324-25

変化の激しい現代社会において、民族的な文化とアイデンティティの問題は特に人口的に小規模な民族集団に先鋭化して現れます。人々が国家体制の中できわめて少数派の立場にありながら、どのように民族的アイデンティティや文化を維持しているのか、そこにどのような問題があるのか、あるいはその状況の中で人々と文化やアイデンティティとがどのような関係性を展開しているのか、国家の政策や行政はこの問題にどのように関わっているのか、互いの情報と意見を交換しながら議論します。

このフォーラムは一般公開されます。
参加方法等、詳細はホームページをご覧ください。

日時:2006年3月24日(金)13:30~17:40 / 3月25日(土)10:00~12:20
会場:第4セミナー室
言語:日本語/中国語(逐次通訳)  定員:先着60名

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【5】みんぱく春の遠足 下見&ガイダンスのお知らせ
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http://www.minpaku.ac.jp/old1489/museum/information/guidance07s.html

学校教育の中で民博を訪れる子どもたちや先生方に、展示場でよりよい時間を過ごしてもらいたいという思いから企画しました。 ガイダンス当日は、特別展「みんぱくキッズワールド:こどもとおとなをつなぐもの」を企画した本館教員による展示ガイドをはじめ、民博の効果的な利用法に関する相談コーナーを設置。先生方の目的やご希望をもとに、スタッフがちょっと工夫した学習プログラムや展示コースをご案内致します。

参加方法等、詳細はホームページをご覧ください。

実施日:2006年4月10日(月)、11日(火)、13日(木)、14日(金)

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【6】地域研究企画交流センター記念行事「地域研究の可能性を求めて」
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http://www.minpaku.ac.jp/jcas/symposia/2005/20060329.html

1994年6月の設置以来、民博地域研は、「世界研究としての地域研究」を目標に、多くの研究プロジェクトや国際シンポジウム、資料収集、出版活動を実施し、また学問分野や対象地域の枠を越える地域研究のネットワーク化に取り組んできました。民博地域研の12年の活動は、地域研究の進展にどのような意義と限界をもち、その経験から何を将来に発展継承すべきなのか。組織として区切りを迎えるにあたって、その歩みから未来を見つめる論点を、民博地域研の研究活動にそれぞれの研究から関わった研究者および地域研教員の6名のパネリストが提起し議論します。

日時:2006年3月29日(水) 14:00~17:00
場所:民博講堂(一般公開・事前申込み不要)

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【7】ビデオテークの使用停止について
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http://www.minpaku.ac.jp/museum/exhibition/videotheque

2006年2月1日から3月31日までの間、ビデオテ-クはシステム更新のため、全面的に停止いたします。ご協力をお願いいたします。
4月1日以降は多機能端末室でご利用いただけます。

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☆編集後記

特別展「みんぱくキッズワールド:こどもとおとなをつなぐもの」と企画展「さわる文字、さわる世界」がオープンしました。子供たちの感性や異文化のなかの彼らの姿にあらためて触れ、また普段はなかなか意識しない触覚をつうじて、何かを「発見」していただければと思います。

林勲男