国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

みんぱくのオタカラ

アフリカン・プリント 2006年9月14日刊行

三島禎子

西アフリカのセネガルはおしゃれの国として知られている。セネガルの人びともおしゃれにかけてはかなりの自信家ぞろいである。ギラギラと照りつける太陽の下では、色鮮やかなアフリカン・プリントで仕立てた衣服がとても映える。つい、あれやこれやと目を奪われ、帰路に着くまでに、日本ではなかなか着られないような生地を買ってしまう羽目になる。

今回の展示では、世界各国で作られたアフリカン・プリントが特別展示場を飾っている。そのなかからセネガルを紹介するようなものを取り上げてみよう。[1]はセネガルの国旗色でアフリカ大陸が描かれ、そこに踊る人びとがデザインされている。[2]はセネガル南部の中部から南部にかけて見られる泥とワラで作った家と椰子の木がモティーフである。[3]にはセネガルの2代目大統領デュフの写真が取り込まれている。アフリカン・プリントには時代の記憶となる出来事や人物が描かれることが多い。[4]はイスラームの教団の教祖、[5]は仏領西アフリカの総督府、のちにセネガルの首都が一時的に置かれたサン・ルイという町に建てられた教会の100年祭である。

アフリカン・プリントはもともとヨーロッパ諸国がアフリカに送り込んだ「アフリカ的」なプリント更紗として広まったが、今日ではアフリカ各国を始め、アジア諸国でも生産されている。特別展の会場で、世界各国で創り出された「アフリカ的」なデザインを味わっていただきたい。

三島禎子(民族社会研究部助教授)

◆今月の「オタカラ」
【1】標本番号:H235891 / 標本名:プリント更紗
【2】標本番号:H235895 / 標本名:プリント更紗
【3】標本番号:H221996 / 標本名:プリント更紗
【4】標本番号:H221919 / 標本名:プリント更紗
【5】標本番号:H221924 / 標本名:プリント更紗

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【1】プリント更紗、衣料用布地(部分)、片面プリント(片面染め)、木綿

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【2】プリント更紗、衣料用布地(部分)、片面プリント(片面染め)、木綿

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【3】プリント更紗、衣料用布地(部分)、片面プリント(片面染め)、木綿

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【4】プリント更紗、衣料用布地(部分)、片面プリント(片面染め)、木綿

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【5】プリント更紗、衣料用布地(部分)、片面プリント(片面染め)、木綿

◆関連ページ
特別展「更紗今昔物語―ジャワから世界へ―」(2006年9月1日~12月5日)