国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

みんぱくのオタカラ

探究ひろばのイメージファインダー  2012年5月18日刊行
野林厚志

探究ひろばに登場したイメージファインダーは、みんぱくを楽しむための新たな道具である。通常、インターネットやコンピューター上のデータベースで、何かを検索するために必要となるのは、文字であり、言葉である。一方で、我々が何かを見たときに、驚いたり、感激したり、疑問が生じたりするのは、見たものの姿かたちや色彩などであることが多い。 イメージファインダーはその名のとおり、まず展示されている標本資料のイメージ画像から出発する。画面一面に並んだ写真の一つ一つを指でタッチすると、資料の名前や、作られ使われている地域や民族名、さらには資料のことが書かれた本や論文、みんぱくのビデオテーク番組に関する情報が提示される仕組になっている。 文字で検索して資料の画像を見るデータベースと、この新しい検索の道具とでは情報への入口が異なるのである。どちらがよいとか悪いとかではなく、両方とも博物館の資料を探究するためにふさわしい入口と言えるだろう。大切なのはたくさんの入口があって、いろいろな人がはいりやすいことなのである。

野林厚志(研究戦略センター教授)

◆今月の「オタカラ」
インフォメーション・ゾーン「探究ひろば」にあるイメージファインダー

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◆関連ページ
新展示フォーラム「夏のみんぱくフォーラム2012 知りたい、触れたい、調べたい―『みんぱく流』探究のすすめ」(2012年6月24日~8月25日)
インフォメーション・ゾーン「探究ひろば」