国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

みんぱく映画会

2005年12月11日(土)
オモニ(母)―映画「ハルコ」を通じて

  • 日 時:2005年12月11日(日) 13:30~16:00
  • 場 所:国立民族学博物館 講堂
  • 解 説:野澤和之(映画監督)
  •    :朝倉敏夫(国立民族学博物館 民族社会研究部教授)
  • 上映作品:「HARUKO ハルコ」
  • 主 催:国立民族学博物館
  • 協 力:フジテレビジョン
 

波乱の人生を生き抜いてきた在日一世の母親の半生を、朝鮮総連のカメラマンであった息子が40年間にわたり記録した映像と、監督が新たに撮影した映像により作られた作品である「ハルコ」を鑑賞後、朝倉教授を進行役として監督の野澤和之氏をお招きして、母親の愛、家族、について考えます。

「HARUKO ハルコ」 「HARUKO ハルコ」(2004年/81分)
ヤミ商売で37回の逮捕歴。怒濤の人生を生き抜いてきた在日一世の母、金本春子さん。7人の子どもを抱えながら、「時代」と放蕩する夫に翻弄され、極貧生活、一家離散も経験した。夫が亡くなってからも彼を絶対許せない彼女は、彼を「父親」として慕う子ども達と事あるたびに衝突してばかり。「国籍」や「思想」などでも親子間で価値観が食い違い、口論も絶えない日々が続く。朝鮮総連・カメラマンであった息子は、母が一生懸命生きてきた姿を傍でずっと見てき、彼女の「人生」の瞬間を記録した。その息子が、老いて行く母に見るものは何か。87歳を迎えた今、彼女の「幸せ」の瞬間とは。幸せを目指して生きてきた「母」と「家族の絆」の記録。


野澤和之監督 野澤和之(映画監督) プロフィール
1954年新潟県出身。立教大学大学院文学研究科修了。 記録・文化映画の助監督、監督を経てテレビドキュメンタリーの世界へ。学生時代、文化人類学を学んだ体験から、文化・社会の周縁にいる人びとを描いた作品が多い。
主な作品、「エイズその正体と対策」(日本視聴覚教材優秀賞)、「涙の川、野宿の夫婦愛」(ギャラクシー賞)、「引き裂かれた在日家族」(2003年ギャラクシー賞)、「父が教えてくれたこと」(広州国際映画祭招待作品、第10回平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞)ほか多数。

 

朝倉敏夫教授 朝倉敏夫(国立民族学博物館 民族社会研究部教授)プロフィール
韓国社会の変化を、家族や食という暮らしの観点から研究している。近年は、日本に住むコリアンを含む海外のコリアンの生活に関心を広げて調査している。
著書に『世界の食文化 韓国』、『日本の焼肉 韓国の刺身』、『韓国を知るQ&A115』、編著に『変貌する韓国社会』などがある。

 

定員 450名(先着順)

参加要領
映画会は申し込み不要、参加無料です。
ただし、常設展の観覧には別途、観覧料が必要です。

問い合わせ先
〒565-8511 吹田市千里万博公園10-1
国立民族学博物館広報普及室普及係(電話06-6876-2151)