国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

研究公演

2000年10月9日(月)
ジンバブエ・コミュニティ劇団

  • 2000年10月9日(月・祝)
  • 14:00 開演(13:30 開場)
  • 出 演:ジンバブエ・コミュニティ劇団
  • 解 説:江口一久(民族文化研究部教授)

ジンバブエ・コミュニティ劇団は、ジンバブエ社会が直面している諸問題を演劇という手段をとおして人々に紹介します。民族舞踊や歌などを多分にとりいれたこの演劇は、言語や文化の壁をこえて、共感と感動をあたえることでしょう。

1980年に独立したジンバブエは、新しい国家建設のためには、政治、経済改革も急務であるが同時に「精神の非植民地化」も緊急の課題であると考え、教育と出版と文化運動に力をそそぎました。そうした気運の中で、ジンバブエ・コミュニティ演劇運動が教育文化省の支援をうけて誕生し、グギ・ワ・ジオンゴとグギ・ワ・ミリエがケニアで実践していた農村をベースにした民族演劇をモデルにして、ジンバブエではじまったのがジンバブエ・コミュニティ劇団です。

全国に演劇集団が生まれ、その連絡協議会として「ジンバブエ・コミュニティ演劇協会(ZACT)」ができました。現在ZACTの代表はグギ・ワ・ミリエが担当していて、彼の率いるZAIDE Companyの来日公演。

演 目
1.雨乞いの踊り Ngugi wa Mirii 作
先祖の人々は、早魃のとき太古の昔から雨乞いの踊りで、神に訴えた。日常生活での水の大切さを訴えるダンスドラマ。マイム、リズム、表情、ジェスチャーなどで、喜び、怒り、憎しみ、愛などをゆたかに表現。アフリカ的儀礼の世界。
2.BACK HOME Dale Byam 作 (一人芝居)
カリブ海出身者が海外での入国拒否にあう話。そこには、文化や習慣の違い、人種偏見などがある。グローバリゼーションの時代にあって、周縁化された人々の位置と文化へのまなざしを考える。