国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

イベント・ワークショップ

2005年7月7日(木) ~9月5日(月)
みんぱく+ギャラリー「中国・雲南のフィールドワークから─高茜のえがく雲南の少数民族」

《空間》 チベット族の僧の素材に魅力され、その素材から実存する空間と無限の思想的な空間および静・動的な繋がりが見えたときの表現です。

みんぱく+ギャラリー
中国・雲南のフィールドワークから─高茜のえがく雲南の少数民族

会期:2005年7月7日(木)~9月5日(火)
会場:本館1階エントランスホール(無料ゾーン)
 
民博外来研究員のガオ・チェンさんは、中国雲南のナシ族の文化変容についての研究者であると同時に画家としての顔ももっています。日本の大学院に在学中も、中国雲南での長年のフィールドワークで印象にのこった少数民族をモチーフに、油絵をかきためてきました。ガオ・チェンさんの作品は、いわば民族学者の目でとらえた中国少数民族のイメージを画家の感性でふくらませ、絵として再表現したものといえます。今回の展示では、民族学資料としての写実的な絵画ではなく、芸術としてえがかれた個人の絵画をとおして、中国雲南の少数民族とその文化的多様性を身近に感じとっていただきます。民族資料や研究論文とは一風ことなる民族や文化の表現法をおたのしみください。また、今回は、君島久子(民博名誉教授)編訳中国民話選「けものたちのないしょ話」(岩波少年文庫)の挿絵の原画もあわせて展示しています。
 
展示作品紹介
孔雀姫
《孔雀姫》
この絵は花腰タイ族を描いたもの。この制作の時期、私は雲南的中国重彩画の原色鮮と装飾的線な表現を油絵で試みました。
小紅葉
《小紅葉》
「孔雀姫」と同サイズ、同じ民族を描きました。創作主旨も同じです。
 
<高茜氏略歴>
高 茜(ガオ・チェン Gao Qian)
中国雲南省出身。雲南芸術学院(デザイン専攻)を卒業後、雲南省師範大学にて美術専任講師を務め、1998年に日本の伝統美術及びデザインについて学ぶために来日。2001年奈良教育大学大学院にて美術教育修士号を取得後、神戸大学大学院にてコミュニケーション科学を専攻、2004年博士号を取得した。現在、国立民族博物館外来研究員として雲南省少数民族の民族文化の変容や越境について研究中。
1999年6月 作品「高原追想」関西二紀展入選、大阪市立美術館
1999年11月 作品「高原追想」53回日本二紀展入選、東京都立美術館他
2000年6月 作品「3人の僧」関西二紀展入選、大阪市立美術館
2000年11月 作品「小紅葉」奈良市展入選、奈良中央公民館
2001年11月 挿絵12点と表紙『けものたちのないしょ話―中国民話集』(君島久子編訳)岩波少年文庫
2005年2月-5月 作品展「中国・雲南の人たちと中国民話挿絵展」神戸・シューズプラザ。
 
ワークショップ
●ギャラリートーク
日時:7月16日(土)15:45~16:45
場所:みんぱく+ギャラリー(本館1階エントランスホール)
講師:高茜(民博外来研究員)
 
●デッサンワークショップ
日時:7月18日(月)13:30~自由参加
場所:みんぱく+ギャラリー
   (本館1階エントランスホール及び展示場)
講師:高茜(民博外来研究員)
*材料(画用紙、色えんぴつ)はできるかぎり各自でお持ち下さい。お持ちでない方は博物館で用意いたします。
なお、常設展示をご覧になる場合は観覧料が必要です。

→当日の様子
 
 
※「中国・雲南のフィールドワークから─高茜のえがく雲南の少数民族」は常設展示場一階エントランスホール(フリーゾーン)で開催していますので、観覧料は無料です。
ただし、自然文化園を通行して来館される場合は、自然文化園の入園料が必要です。公園東口からは自然文化園を通行せずに、来館することができます。