国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

竜 舞

  • 資料番号HI 10513
  • 漢族・北京市
竜 舞

旧暦の正月、春節の代表的な娯楽。竜は水の神で豊作をもたらすとされる。竹を削いで丸くしたものを連結して骨組とし、うろこを描いた布・紙でおおう。何人もの人が支え棒をもって操る。伴奏のもと、昼夜、街を練り歩く。洪水を招く恐れがあるので、家屋のなかには入れないという。竜のヒゲは霊験があるとされ、子どもたちが奪いあう。催しが終わると焼く。

中国の竜
竜は想像上の動物だが、中国人にはなじみ深い。水中にすみ、恵みの雨を降らせると同時に洪水や旱ばつを引き起こすとされ、水辺には竜神をまつる廟(びょう)もみられる。長いひげ、鋭い眼光、牙や舌がのぞく口、長爪の4本の足をもつ威力ある姿に描かれる。また、頭上の角によって天に昇ることができると信じられ、天との結びつきも、竜を神聖で超越的存在にさせている。歴代の皇帝は竜の化身とみなされ、その顔を「竜顔」、子孫を「竜子」や「竜孫」とよんだ。竜の刺しゅうがほどこされた皇帝の礼服は「龍袍(りゅうほう)」といい、臣下は竜とは爪の数がちがう「蟒蛇(うわばみ)」を刺しゅうした「蟒袍(ぼうほう)」を着用した。