国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

京劇衣装(李天王)

  • 資料番号HI 10630
  • 漢族
京劇衣装(李天王)

この衣装は京劇のよく上演される演目の一つである「西遊記」に登場する李天王の衣装である。孫悟空が仲間のサルを引き連れて大暴れした際に、それを制圧するために神々が集まった。その際の総大将となったのが李天王である。李天王は毘沙門天(多聞天)として日本でもよく知られている。

京劇
京劇は、清の時代に安徽省の地方劇団(徽班)と湖北省の地方劇団(漢戯)が北京で融合したものがもとになり、同時に北京語の影響を受けながら、中国のさまざまな地方劇の要素を取り込み発展してきたと一般的に考えられている。
京劇は日本の歌舞伎や能楽と同様に、あるストーリーにしたがって役者がそれぞれの役を演じることによって物語が展開していく。役者に必要とされているのは「唱倣念打」、すなわち、「うたい、しぐさをつくり、せりふをとなえ、たちまわりをする」ということである。
現在、京劇の演目数は1,000以上にのぼり、よく上演される演目は300~400である。京劇が演じられている地域は中国、台湾のほか、東南アジア・アメリカ・北欧など、およそ中国人(華僑)の存在するところすべてに及ぶといってよい。またペキンオペラの名称で外国人からも親しまれている中国の伝統演劇の一つである。