国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

企画公演「みんぱくミュージアム劇場─ からだは表現する」

みんぱくミュージアム劇場
みんぱくミュージアム劇場

2000年3月18日(土)~5月14日(日)



 舞台は人生と世界を映す鏡です。といっても、この鏡には凹面鏡もあれば凸面鏡もあり、愛と憎しみ、悲しみ、おろかしさなど、人間性のあらゆる面を、演者たちが身体表現によって、美しく、あるいはみにくく拡大してリアルにあらわしだします。そこにわたしたちは、自分自身の姿をみいだすのです。

 いっぽうで「世界は舞台、みんな役者」ともいわれます。わたしたち自身、実人生のなかで毎日いくつもの役柄を演じているからです。しかし、ふだんそのことをほとんど意識することもなく、社会という舞台で自分の身体がなにを伝えているのかもよく知りません。

 「みんぱくミュージアム劇場」は第一級のパフォーマーの公演を通じて、わたしたちの身体の表現の技術と可能性について、かんがえてみようとする企画です。演者と観客が一体になれる親密な円形劇場を用意しました。どうぞぜひご来場ください。

●出 演
会期中毎日
ビズビニ・ファミリー
白い道化師らイタリアの古典的クラウンのトリオ。心身をときほぐしてくれる
2000年3月18日(土)~21日(火)
トマス・レパート
現代フランス演技法をつくったエチェンヌ・ドクルの後継者。消えた職人芸を体現するマイムは見もの
2000年3月25日(土)・26日(日)
五人囃子プロフィール
世界で最初の女性クラウン・グループ
2000年3月31日(金)
朴鍾蘭
韓国の第一級の舞踏家(サルプリ)
2000年3月31日(金)
燕飛霞
中国江蘇省生まれの武術家
2000年4月1日(土)・2日(日)
ギリヤーク尼ヶ崎プロフィール
芸歴30年をこえる、大道舞踏の頂点
2000年4月8日(土)
高橋悠治と「糸」
作曲家。雅楽器による身体の「ずれ」の音楽性
2000年4月9日(日)~11日(火)
ロベルタ・カレーリ
デンマークのオディン劇団のイタリア人女優。自伝的レクチャー・パフォーマンスとひとり芝居
2000年4月15日(土)・16日(日)
雪竹太郎
たったひとりで世界の名画を現出させる「人間美術館」で有名なストリート・パフォーマー
2000年4月22日(土)
「キー坊とヤッさんの哲学漫才」
森村泰昌(美術家)+鷲田清一(哲学者)+見崎典洋(演奏助手)
2000年4月23日(日)
ジュリアン・シャグラン
イスラエルを代表する爆笑マイム・アーティスト
2000年4月29日(土)
朴鍾蘭
韓国の第一級の舞踏家(サルプリ)
2000年4月29日(土)
「20世紀のエロス」オーガズム ~身体を超える意志
藤本由香里×田中雅一 大浦康介・藤本純子
2000年4月30日(日)
研究公演
* 公演会場は講堂となりますのでご注意下さい。
BPズーム
フランスのもっとも知的な劇場クラウン。笑いはアートです
2000年5月1日(月)・2日(火)
茂山千之丞・あきら・宗彦
狂言の身体表現の文法を解きあかす
2000年5月3日(水・祝)
金満里と“態変”
「指一本でも表現できる」という重度身体障害者による身体表現の最前線
2000年5月4日(木・祝)<
「芝居と化粧 -演技はメイクからはじまります-」
南条まさきこと鵜飼正樹(京都文教大学専任講師)が日本の大衆演劇の化粧を実演解説します。劇団公演あり!
鵜飼正樹 ・ 桃色女剣劇団
2000年5月6日(土)
「OHYA おや? - 本になった服 -」
深井晃子(キュレーター、服飾評論家)+大矢寛朗(ファッションデザイナー)
2000年5月7日(日)
柳田紀美子
インド(オリッシィ)舞踏家
2000年5月14日(日)
イッセー尾形
「イッセー尾形の『からだ文学』見本版」

書籍
企画展示公演
「みんぱくミュージアム劇場-からだは表現する」解説書
 

●関連催し物
2000年3月18日(土)14:00~15:30(13:30開場・講堂)
第263回みんぱくゼミナール
フォーラム「身体の進化・美しい歩き方」
2000年4月15日(土)14:00~15:30(13:30開場・講堂)
第264回みんぱくゼミナール
「わたしを演じる-演技と変身への願い-」
*そのほか連日、公演、トークショーダンスセラピーなどを数おおく予定しています。
*公演日程、出演者など変更する場合があります。