国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

特別展「進化する映像」

進化する映像

日本初公開 テアトル・オプティク ─ 光と影の劇場 ─
テアトル・オプティク  テアトル・オプティクは、19世紀末にヨーロッパで大反響をよんだ映像パフォーマンスです。1888年にエミール・レノが考案したこの装置は、幻燈機で映した背景に、フィルムに描いた「うごく」絵を重ねて映す映像合成の原点ともいえるものです。「うごく」絵は、音楽にあわせてパフォーマーが、手でフィルムを動かしてつくりだします。
 1892年から8年間、この公演はヨーロッパ各地でおこなわれ、50万人もの入場者を記録しました。このテアトル・オプティクをこの特別展では公開し、英国映画博物館(MOMI)のパフォーマー(アンドリュー・アッシュモア氏)を英国からおよびして、下記日程で実演をおこないます。

テアトル・オプティク実演
日程:2000年9月30日(土)~11月6日(月)
【ただし、水曜日は休館日のためお休みです】
毎日3回公演:11:30~、13:30~、15:00~

リュミエール兄弟の映画100本一挙公開
 現在、映画といえば、画をスクリーンに映すというスタイルのものを指し、実際、「映画館」でおこなわれている映画もこのスタイルのものがほとんどです。このスクリーンに映すという映画のスタイルを史上初めて実現したのが、1895年にリュミエール兄弟が考案したシネマトグラフでした。このシネマトグラフは、最初の公開から1年もたたないうちにヨーロッパ各地に広まりました。2年後の1897年には大阪でも上映がおこなわれています。
 この特別展「進化する映像」では、このリュミエール兄弟撮影の映画を100本厳選し、一挙に上映しています。彼らは世界各地をまわってこれらの映画を撮影したのですが、おそらくそこにおさめられている映像は、それらの地域が史上初めて映画に撮影されたものでしょう。これらの映画のうちには、大阪や京都を撮影したものをはじめ、日本を撮影したものも含まれています。