国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

特別展「アラビアンナイト大博覧会」

特別展「アラビアンナイト大博覧会」2004・9・9 ─ 12・7

コンセプト

大人にも子どもにも楽しいアラビアンナイト大博覧会です。
アントワーヌ・ガラン
アントワーヌ・ガラン
初めてアラビアンナイトを翻訳し、ヨーロッパに紹介した、フランスの東洋学者。
今年は、アントワーヌ・ガランが『アラビアンナイト』をフランス語に翻訳しヨーロッパに紹介してから300年目にあたる記念の年です。これを機会に国際シンポジウムが各地で開催され、ユネスコは2004年をアラビアンナイト翻訳記念年と認定しています。

みんぱくでも、このアラビアンナイト記念年にちなみ、特別展を開催することになりました。

そもそもアラビアンナイトとは何でしょう。アラジンアリババシンドバードなどのお話は、本で読んだり、アニメ映画で見たことのある方は多いと思いますが、千と一夜にわたって美姫シェヘラザードが語る膨大な物語の起源と、それが世界的に語られるようになった過程をみなさんはご存じですか?第1部では、アラビアンナイトの成立の謎を解明します。

多くの人が持つアラビアンナイト的な中東イスラム世界のイメージと現実の違いについて意識されたことはありますか?第2部では、遊牧民のくらし、女性の衣服、ベリーダンス、楽器、アラビア文字などの具体的なものの紹介を通して、中東イスラム世界の文化と、そのイメージ化について考えます。

アラビアンナイトのファンタジーは今でも、様々なメディアで再生され続けています。第3部では、美術作品、舞台、映画、漫画、ゲームなどの媒体を通して、広がり、変化するアラビアンナイト・ファンタジーの可能性に注目します。シャガールのリトグラフ作品や、漫画家のモンキー・パンチさんと共同制作した3Dアニメも特別公開です!


●語り手シェヘラザード

千一夜の語り手。女性不信に悩むシャフリヤール王は、国中の乙女と結婚してはその首をはねていた。一夜限りの妃となったシェヘラザードの語る物語に魅せられた王は、彼女の処刑を思いとどまる。こうして長い長い物語が始まった…
 

●アラジンと魔法のランプ

中国に暮らす少年アラジンのもとに、亡き父の弟と名乗る魔法使いが現れた。魔法使いはアラジンを説得して、秘密の洞窟から魔法のランプをとってこさせようとする。アラジンは洞窟でランプを見つけ、魔法使いに手渡そうとするのだが…
 

●アリババと40人の盗賊

山の中で仕事をしていると金銀財宝を持った盗賊の一団が現れたので、アリババは物陰からそっと様子をうかがった。盗賊の親分が岩壁に向かって秘密の呪文「ひらけ、ゴマ!」をとなえると、何としたことか、岩がさけて洞窟が現れた…
 

●シンドバード航海記

バクダードに暮らす貧しい荷担ぎ屋「陸のシンドバード」がとあるお屋敷に入っていくと、白いひげをたくわえた上品な老人が手招きしている。「海のシンドバード」を名乗るその老人は、不思議な冒険に満ちた7回の航海の思い出を語り始めた…
 
観覧料/一般830円(560円)高校/大学生450円(250円)小・中学生250円(130円)
※( )は20名以上の団体料金です。
※常設展も御覧になれます。※毎週土曜日は、小・中・高校生は無料。