国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
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特別展 ウメサオ タダオ展

特別展 ウメサオ タダオ展
特別展 ウメサオタダオ展―知的先覚者の軌跡

国立民族学博物館を創設し、初代館長をつとめた梅棹忠夫は、つねに分野をこえて、平易なことばで、斬新な知見をしめしてきました。本特別展ではかれの足跡をたどりながら、その思想の先見性や実効力をあらためて発見していただきます。タイトルのウメサオタダオというカタカナ書きは、そうした先覚性や革新性をあらわしています。

名著『知的生産の技術』(1969年岩波新書)ができるまでの、カード、こざね(メモの連なり)、直筆原稿など、すべてを初公開します。また、著作集全22巻をおもにとりあげ、どのような観察記録から生まれたものかを復原します。

日本のいかなる問題も、もはや日本だけで解決することのできない現代において、わたしたちにもっとも必要なことのひとつは、世界に対する好奇心ではないでしょうか。

あくなき好奇心を発揮し、世界をあるき、ひらめきをのがさず、未来を想像し、文明論を構築していった、知的先覚者の軌跡。それは、みなさん一人ひとりに、混迷の時代をこえて未来をつくる羅針盤をきっとしめしてくれるにちがいありません。ウメサオ流世界のあるきかたのツボを、どうぞ、つかまえにきてください。

梅棹忠夫 略歴・著書
ウメサオ タダオ
1980年館長室にて
梅棹 忠夫(うめさお ただお)

1920年京都市うまれ。民族学者、比較文明学者。京都帝国大学理学部卒業、理学博士。大学では主として動物学を専攻したが、内蒙古の学術調査を通じて民族学に転じ、アフガニスタン、東南アジア、東アフリカ、ヨーロッパなどでフィールド・ワークを精力的におこなう。1957年の「文明の生態史観」では、西欧文明と日本文明は、ほぼ同じあゆみで進化したという「平行進化説」をうちだす。

1949年から65年まで大阪市立大学理工学部助教授、1965年から69年まで京都大学人文科学研究所助教授、1969年から74年まで同教授。国立民族学博物館の創設に尽力し、1974年から93年まで初代館長、退官後は同館顧問、名誉教授となる。総合研究大学院大学名誉教授、京都大学名誉教授。1988年に朝日賞を受賞。1991年に文化功労者。1994年に文化勲章、1999年勲一等瑞宝章を受章。2010年没。

●復刊、新装版の動き(カッコ内は初版の出版社、出版年)
  • 『モゴール族探検記』(岩波書店、1956)-アンコール復刊、第37刷2月予定
  • 『日本の未来へ-司馬遼太郎との対話』(日本放送出版協会、2000)

    ※人文書館より『増補新版 日本の未来へ-司馬遼太郎と梅棹忠夫』2011年5月刊行予定

  • 『裏がえしの自伝』(講談社、1992)
  • 『行為と妄想 ─ わたしの履歴書』(日本経済新聞社、1997)(中公文庫、2002)

    ※上記2冊は、ペアで中公文庫として2011年に新装刊行予定
  • 『梅棹忠夫 語る』(日本経済新聞出版社、2010)-2010年9月15日発刊
  • 『夜はまだあけぬか』(講談社、1989)-第2刷2010年、追悼名著復刊
  • 『山をたのしむ』(山と溪谷社、2009)
●近年増刷、ロングセラー(カッコ内は初版の出版社、出版年)
  • 『知的生産の技術』(岩波書店、1969)-第87刷2011年4月予定
  • 『文明の生態史観』(中央公論社、1967)-中公叢書、中公新書でそれぞれ第37刷・第20刷
    文庫改版は2010年7月に第8刷
  • 『文明の生態史観はいま』(中央公論新社、2001)-第3刷2010年
  • 『文明の生態史観ほか』(中央公論新社、2002)-第3刷2010年
  • 『東南アジア紀行(上・下)』(中央公論新社、1964)-上下それぞれ第13刷・第11刷
  • 『情報の文明学』(中央公論新社、1988)-中公叢書、中公新書でそれぞれ第13刷・第7刷
  • 『実戦・世界言語紀行』(岩波書店、1992)-第4刷2010年
  • 『梅棹忠夫の京都案内』(角川書店、2004)-第3刷2008年
●主要著作(カッコ内は初版発行年、増刷情報):出版社50音順

※すでに絶版、入手困難な書籍も含まれています。
朝日新聞社
『サバンナの記録』(1965、第6刷1994年)
岩波書店
『研究経営論』(1989)
『情報管理論』(1990)
角川学芸出版
『京都の精神』(2005)
講談社
『狩猟と遊牧の世界-自然社会の進化』(1976、第18刷2000年)
『民族学博物館』(1975)
『生態学入門』(1976、第26刷2000年)
『わたしの生きがい論』(1985)
『21世紀の人類像をさぐる』(1989)
『千里ぐらし』(1990)
『21世紀の人類像-民族問題をかんがえる』(1991)
中央公論社・中央公論新社
『人間にとって科学とはなにか』(1967、第35刷1997年)
『地球時代の日本人』(1974、第3刷1985年)
『地球時代の人類学(上・下)』(1983)
『美意識と神さま』(1985)
『女と文明』(1988)
『回想のモンゴル』(1991)
『梅棹忠夫著作集(全22巻 別巻1)』(1994年完結)
『情報の家政学』(2000、初版はドメス出版1989年)
『近代世界における日本文明 ─ 比較文明学序説』(2000)
日本放送出版協会
『日本とは何か-近代日本文明の形成と発展』(1986、第21刷2000年)
『世界史とわたし-文明を旅する』(1997、第4刷2001年)
『日本語の将来-ローマ字表記で国際化を』(2004)
文芸春秋
『日本文明77の鍵』(2005)
平凡社
『メディアとしての博物館』(1987)
お問い合わせ先:国立民族学博物館 〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1 TEL 06-6876-2151