国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

コレクション展示「朝枝利男の見たガラパゴス――1930年代の博物学調査と展示」

国立民族学博物館は、新型コロナウイルス感新型コロナウイルス感染のさらなる拡大の防止のため、本館では臨時休館の期間を3月31日(火)まで延長いたします。これにともない、コレクション展示「朝枝利男の見たガラパゴス――1930年代の博物学調査と展示」は、2月27日(木)をもって閉幕といたします。
  • 会期:2020年1月16日(木)~3月24日(火)
  • 場所:国立民族学博物館 本館企画展示場の一部
  • 主催:国立民族学博物館
  • 開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日:水曜日
  • 観覧料:本館展示観覧料でご覧いただけます。詳細はこちら
 

展示趣旨

1932年のガラパゴス諸島に足を踏み入れ記録した日本人がいた。コレクション展示では、アメリカの学芸員で画家・写真家・剥製師でもあった朝枝利男がガラパゴスで撮影した写真を中心に彼のアルバム・日記・魚の水彩画について紹介します。

ガラパゴスでの朝枝利男、好きなパイプをくわえる(フロレアナ島ブラックビーチ、1932年)
国立民族学博物館所蔵

 

展示内容

 
1.朝枝利男の探検

朝枝利男による1932年のガラパゴス訪問は、日本人として最初期になされた調査と考えられる。東京高等師範学校で地学や博物学を修め、アメリカへの留学を志していたという朝枝にとって、進化論の聖地であるガラパゴスへの上陸は感激ひとしおだったであろう。

 
2.ガラパゴス調査

クロッカー探検隊による調査では、ガラパゴスの景観から動植物までに関する数多くの写真が撮影されている。ガラパゴスペンギン、イグアナ、ゾウガメといった代表的な動物からサボテンまでの姿が生き生きととらえられている。

 
3.数奇な出会い

ガラパゴスにおける独特な自然環境や生物の生態は、それに魅せられたヨーロッパ人を招き寄せていた。朝枝利男は、そうした風変わりなヨーロッパ人の姿もとらえている。

 
4.展示活動

クロッカー探検隊の調査は、動植物標本の収集を行っていた。特に1934年の2回目の探険(上陸は1935年)では、アメリカ自然史博物館に収蔵するため鳥類の標本収集がなされていた。朝枝利男の写真は、そうした博物学に関わる当時の調査の様子も収めている。
 

背景画:国立民族学博物館所蔵 朝枝利男 

 

ウミイグアナ(サンタ・クルス島アカデミー湾、1932年)
国立民族学博物館所蔵 撮影:朝枝利男

 

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