国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

企画展「チベット ポン教の神がみ」

 
会期/2009年4月23日(木)~2009年7月21日(火)
会場/国立民族学博物館
ポン(Bon)教は中国のチベット自治区全域、四川省、甘粛省、青海省、雲南省からヒマラヤ南麓にまで広く分布している宗教で、仏教がチベットにもたらされ、政権と結びつく前まではその地域の主流をしめていました。土着的要素と密接な関連を保ちながら、独自の高度な教理体系を築きあげ、少数派ながらいまも宗教集団として生きつづけています。チベット仏教の哲学・儀礼の随所にポン教からの影響が認められます。また古いポン教徒はシャンシュン語という未だその系統も文法も明らかにされていない言語をもちいていました。この言語はチベット文語の成立に重大な影響を及ぼしたはずです。このように、ポン教はさまざまな面で、チベットの文化基盤を代表する宗教であり、その地域を理解するうえで不可欠の要素といえるでしょう。
本展示では、ポン教が築きあげてきた宗教的宇宙の構造の一部を図像資料によって紹介するとともに、ポン教の歴史や現代における分布、儀礼なども紹介します。
これによってチベットの基層文化に関する理解を少しでも深めていただければ幸いです。
展示記録映像
2009年4月23日(木)~2009年7月21日(火)に開催された企画展「チベット ポン教の神がみ」にて展示されたポン教のタンカをはじめ、貴重な展示資料を映像にし、公開いたしました。
冒頭ではポン教の僧侶、ツルティム・テンジン氏(ティテン・ノルブツェ寺瞑想学堂・堂長)とサンゲ・イェシェ氏によるポン教の儀式の様子も収録しています。

解説書
解説書
ポン教の教義、歴史を、チベット文化、チベット仏教との関係も 含めて、網羅的にまとめた世界初の一冊です。

定価1,600円(税抜)

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展示品制作風景


ドクパ

仏教では仏壇にあたるもの


ヤントル

ヤン(幸福)の安置場所

ナムカ

依代(神霊が招き寄せられて乗り移るもの)
研究公演と研究フォーラムのお知らせ  ※終了しました
 


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企画展「チベット ポン教の神がみ」関連
 研究公演 ポン教の本質を探る


日時:4月26日(日)
   13:00~14:30(開場 12:30)
会場:国立民族学博物館 講堂
定員:450名
参加費:無料(要申込・先着順)

   

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国立民族学博物館 研究フォーラム in 東京
 「チベットの基層文化を探る」
 Tracing the Cultural Substratum of Tibet

日時:4月29日(水・祝)
   18:30~20:30[開場 17:30]
会場:学術総合センター 一橋記念講堂
定員:500名
参加費:無料(要申込・先着順)

 
関連企画のご案内 ※終了しました

■第372回 国立民族学博物館友の会講演会
日時:6月6日(土)14:00~15:30(13:30開場)
演題:ポン教とチベット仏教
講師:立川武蔵(愛知学院大学教授・民博名誉教授)
場所:国立民族学博物館 第5セミナー室
定員:96名

■第371回 国立民族学博物館友の会講演会
日時:5月2日(土)14:00~15:00(13:30開場)
演題:チベットのヤングー儀礼ー幸運をよぶいのり
講師:長野泰彦(民博教授)
場所:国立民族学博物館 第5セミナー室
定員:96名

※参加についてのお問い合せ
財団法人千里文化財団「国立民族学博物館友の会」係
電話 06-6877-8893



               

巡回展のお知らせ ※終了しました
2009年4月23日(木)~7月21日(火)に開催された企画展「チベット ポン教の神がみ」が、人間文化研究機構連携展示として国文学研究資料館に巡回します。
会期:2010年7月2日(金)~9月10日(金)
会場:国文学研究資料館[http://www.nijl.ac.jp/
チラシダウンロード[PDF:2.56MB]
《関連企画》
第94回「国立民族学博物館友の会」東京講演会 講演会の詳細はこちら
日時:7月19日(月・祝) 14:00~15:15(開場:13:30)
会場:国文学研究資料館 大会議室
演題:チベット ポン教とは何か
講師:長野泰彦(国立民族学博物館教授)

主催:国立民族学博物館、財団法人千里文化財団