国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館員の刊行物

贈与論再考――人間はなぜ他者に与えるのか 2016年7月31日刊行

岸上伸啓 編

臨川書店
【共同研究成果】

出版物情報

主題・内容

マルセル・モースは人類社会における様々なモノや食べ物のやりとりについて研究を行った。本書では霊長類や世界各地の事例を用いてモースの贈与論を検証しつつ、「贈与」や「交換」、「分配」について再考する。

おすすめのポイント(読者へのメッセージなど)

社会関係や社会を形成・維持する上で、他の人にモノや食べ物を贈ることがいかに重要であるかを知って欲しい。

目次

第1部 モースの「贈与論」とその後の展開
 第1章 『贈与論』再考―人類社会における贈与、分配、再分配、交換(岸上伸啓)
第2部 贈与以前
 第2章 贈与以前―ヒト科類人猿の食物分配(岩田有史・田島知之)
第3部 モースの「贈与論」の再検討
 第3章 ポトラッチとは、ポトラッチにおける贈与とは(立川陽仁)
 第4章 アラスカ先住民社会における伝統食分配とポトラッチの社会的意義(井上敏昭)
 第5章 毒と贈り物―先住民エンベラにおける社交の想像から見る贈与(近藤宏)
 第6章 ヴァス論再考―フィジーにおけるある贈与関係の変遷(丹羽典生)
 第7章 カザフスタンにおける喜捨の展開―アッラー・死者・生者の関係に着目して(藤本透子)
第4部 「贈与論」の新展開
 第8章 誰と分かちあうのか―サンの食物分配にみられる変化と連続性(丸山淳子)
 第9章 <借り>を回すシステム―タンザニアにおける携帯による送金サービスを事例に(小川さやか)
 第10章 現代モンゴル国における贈与―ゲルとその部品のバイオグラフィーより(風戸真理)
 第11章 災害支援と贈与―20世紀前半の婦人会活動を事例として(山口睦)
 第12章 「反-市場」としての贈与―南フランスの青果市場の事例から(中川理)
おわりに
 博物館から観光・まちづくりへ―いま、なぜユニバーサルデザインなのか
 
●編者・執筆者(五十音順)※所属は2016年刊行時のものです
井上敏昭 (城西国際大学福祉学部教授)
岩田有史 (京都府立大学研究員)
小川さやか (立命館大学准教授)
風戸真理 (北星学園大学短期大学部専任講師)