国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

研究テーマ・トピックス|小長谷有紀

中国内蒙古自治区における内陸河川黒河の調査

 
アラシャン盟エチナ旗
アラシャン盟エチナ旗
80年代まではウシの放牧がみられたらしい
80年代まではウシの放牧がみられたらしい
近年の乾燥化が著しい
近年の乾燥化が著しい

国立総合地球環境学研究所が2001年4月に京都に創設され、初年度のプロジェクトとして黒河調査(中国内蒙古自治区アラシャン盟エチナ旗に流入して消える内陸河川)がはじまりました。当該地域は、北方の遊牧民にとって略奪南下ルートであったため、文献が比較的多いという特徴と、氷河や湖底堆積物の分析を組み合わせて、2000年の環境史を復元するプロジェクトです。文化人類学チームは、水文チームと共に、近50年間をターゲットにしぼり、水循環のプロセスそのものを復元するという作業に加わります。私の担当は、エチナ旗における人類学的聞き取りです。現地で古老の話を聞くことの喜びを味わいながら、人類の犯している過ちの深淵を明示することができると思います。