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アメリカ民族音楽学会の第50回記念大会における民博制作映像番組の上映
寺田吉孝
2005年11月15日~2005年11月22日 (アメリカ)
11月16日から同月20日までアメリカ合衆国ジョージア州アトランタ市で行われたSociety for Ethnomusicology(SEM、アメリカ民族音楽学会)の第50回記念大会に参加し、民博で制作した映像番組の試写を行った。
SEMは北米民族音楽学界を代表する学会(会員数約2,400)であり、年次大会には多数の研究者が集う。2005年は設立50周年にあたるため、参加者は850名を越え活気あふれる大会となった。研究動向を総括するセッションや、学界史を各国の研究者が評価するセッションなど、学会の歩みを振り返るイベントが多く企画された。50周年を記念する祝宴では、代表的な研究者の業績をユーモラスに讃える詩(ブルーノ・ネトル作)が披露されたり、学会史を詠み込んだカリプソ(クリストファー・ウォーターマン作曲)が演奏されたりして祝祭ムードは頂点に達した。しかし、このような先人の功績の再認識・再評価と並行して、2005年には学界の大御所的存在であったマントル・フッドやジェラルド・べハーグらが相次いで鬼籍に入り、彼らの不在が学会の世代交代を一層明白にした点もこの歴史的な大会の特徴であったといえる。
寺田が行った映像番組の試写は大会の正規プログラムの一部として実施され、2時間の発表枠のなかで上映(80分)と質疑応答(40分)が行われた。試写を行ったDrumming out a Message: Eisa and Okinawan Diaspora in Japanは、大阪に住む沖縄人の音楽・芸能活動を、彼らがおかれた社会状況との関連から描いた作品である。当事者の声を出来るだけ直接伝えるために、ナレーションを用いずかれらの語りがそれに準じる役割を果たすように番組を構成した。また、インタビューにおける語りの曖昧さ・重複はあえてそのまま残し、見るものに解釈をゆだねる方法をとった。このような構成・手法に関しては参加者から好意的な評価が得られたと思う。インタビュー中心の番組であったため字幕は相当量に達したが、この点に関する否定的な意見もきかれなかった。参加者たちとの交流から、音楽教育に適した映像番組の需要が高まっていることを再確認して帰国の途についた。







