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国際会議「アジアにおける権力の表象-正当化、神聖化、闘争化」(Representing Power in Asia : Legitimising, consecration, contesting)での発表
小長谷有紀
2006年3月22日~2006年3月27日 (フランス)
2006年3月23~25日の3日間、ケンブリッジ大学とソルボンヌ大学、フランス高等研究院、の共催による、パリにあるヨーロッパ宗教学センターにおいて国際会議「アジアにおける権力の表象」が開催された。会場は、大学生らによるデモのための混乱を避けるために、ソルボンヌ地区からやや離れた場所に設定された。本会議は、ケンブリッジ大学で社会人類学教室を主宰するC.Humphreyと、フランス高等研究院で宗教人類学研究を推進するR.Hamayonとが連携して昨年度より実施している国際研究集会の、第2回めである。アメリカ、イタリア、ロシアなどからモンゴルおよび中央アジアを研究対象とする、人類学者および歴史学者約10名が招聘されたほか、博士課程の大学院生たち若手研究者も多数集まり、小規模ながらも、テーマがしぼられることによって活発な研究集会となった。本会議の成果は、英語で書籍として刊行される。
小長谷は、近代化の過程でチンギス・ハーンを権力の表象とする文化政策が日本人によって実施されていたことについて、これまでの予備的考察結果を提示した。少なくとも内モンゴル地域では、社会主義以前、普遍的なチンギス・ハーン崇拝は存在していなかったことを明らかにした。言い換えれば、旧ソ連による文化政策上の抑圧によってチンギス・ハーンを崇拝できなくなった、という現代の通説は再検討を余儀なくされるだろう。日本との歴史的関係が明示されたことは、ヨーロッパ研究者にとってこれまで見えなかったものの可視化として評価されたと思われる。







