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「Japan Anthropology Workshop(JAWS)第18回大会」への出席
林勲男
2007年3月14日~2007年3月17日 (ノルウェー)
2007年3月14日(水)から17日(土)にかけてオスロ大学(ノルウェー)にて開催されたJapan Anthropology Workshop(JAWS)のセッション「日本文化における『手』の諸相:人とモノをつなぐ接点としての『手』」(代表:住原則也天理大学教授)にて、To lend a hand and to borrow a hand: Focusing on volunteer activities at quake-devastated regionsのタイトルで研究発表をおこなった。
Japan Anthropology Workshopの第18回研究大会は、「日本と物質性」をテーマにノルウェーのオスロ大学で開催された。参加者は約100名で、そのほとんど全員が研究発表をおこなった。初日はまず法学部の荘厳な講義室で、日本大使も出席しての開会式とジョイ・ヘンドリー氏(オックスフォード・ブルックス大学)による基調講演が行われた。その後に会場を文化史博物館に移して、ブライアン・モーラン氏(コペンハーゲン・ビジネス校)による香りに関する特別講演と、アルネ・レッカム氏(オスロ大学)による沖縄の仮面と祭礼用の幟についての展示解説がおこなわれた。モレン氏は2005年2月から2006年1月まで、レッカム氏は2001年7月から2002年6月まで、民博の客員研究員として滞在されていた方々である。
2日目は3教室、3日目と4日目は2教室を使用して、研究発表が続いた。私が発表したのは、2日目の最後のセッションで、日本文化における『手』の諸相にアプローチしたものであった。住原則也(天理大学)は酒造産業を、三井泉(日本大学)が時計工場を取り上げ、「手作り」が価値を生み出す背景を考察した。八巻恵子(総研大)は航空会社のキャビン・アテンダントにとっての「手をかける」仕事と「手がかかる」仕事についての語りと仕事について分析した。中牧弘允(民博)は、新興宗教における「手」の使用実践とその意味について考察した。
私は、2004年10月の新潟県中越地震発生後、被災地支援ボランティアの活動とその受入をめぐっての住民側のそれぞれに生じた葛藤とその克服の経緯を追い、阪神淡路大震災以降に活動も活性化し、法的な整備も進んできた災害ボランティアにとっての活動が、被災地住民との「手を貸す・借りる」の関係から「手を携え」て課題に取り組むという新たな展開を見せていることを報告した。私の発表に対しては、阪神淡路大震災から中越地震災害まで、災害ボランティアのコーディネーションのあり方がどのように変化してきたかの質問と、アメリカのボランティアにおいても組織間や住民との連携を表象するロゴとして繋ぎあった手が用いられているとのコメントを頂戴した。近年頻発する自然災害被災地の復興活動を通して、少子・高齢化や過疎化という現在日本社会が直面する問題の現状を、少しは日本研究をおこなう人類学者間で確認・共有することができたと考えている。







