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「第11回国際オーストロネシア言語学会」
菊澤律子
2009年6月22日~2009年6月26日 (イタリア)「第11回国際オーストロネシア言語学会」
第11回国際オーストロネシア言語学会における辞書学のセッション“Dictionary Making in Austronesian Linguistics”において、平成18・20年の文化資源プロジェクトで作成した「ボントック語音声画像辞書」(現在館内公開中 URL:http://htq.minpaku.ac.jp/databases/bontok/)についての研究発表を行った。とくに、作成に当たって考慮した以下の点を報告した。
(1)対象言語が話されているコミュニティーの社会的背景に考慮した点。
(2)話者と研究者の双方のユーザーのニーズに配慮した点。
(3)汎用性をもたせることを念頭においたデータベースの設計。
(4)辞書として項目をもたせるにあたって、言語学・辞書学の面から考慮点。
意義としては、本辞書の専門研究者への周知に加え、今後この辞書を発展させ、また、今後、他のオーストロネシア諸語における類似の辞書作成に生かして行くための可能性について議論できた。 研究報告の前半では、著者であるLawrence Reidが、プロジェクターに投影された辞書を実際に動かしながら、どのような機能があり、何を見ることができるのかについて説明をした。後半は、プロジェクトコーディネーターの菊澤が、特にテクニカルな側面について発表を行った。とくに、10年前に作成された初版における問題点についての民博版における改良点について話をした。
参加者からは、様々なコメントが得られたが、とくに(1)このような辞書の開発に対する関心が年々高まっているため、同じものを複数の場所で制作するという無駄が生じないよう、国際的な連携を行う必要があること、(2)(1)に関連して具体的にヨーロッパをはじめとする何カ所かの研究機関名の指摘があった。(3)さらに、多数の個人から、今回民博で開発したボントック辞書のデータを入れ替えることによって同じ辞書を作成してみたいという問い合わせを受けた。
この辞書については、現在文資プロジェクトでデータ入力のためのシステムを開発中であるが、完成後は、どのように他の言語への応用のために汎用化を進めるか、についての検討が引き続き課題となることを認識させられた。将来的には、国際的な辞書開発プロジェクトに貢献できればと考えている。







