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国際伝統音楽評議会「音楽とマイノリティ」研究グループの第7回国際研究大会における研究発表
寺田吉孝
2012年8月8日~2012年8月11日 (イスラエル)国際伝統音楽評議会(International Council of Traditional Music) は世界最大規模の音楽・芸能学会であり、傘下にある19の研究グループが定期的に国際大会を開催している。「音楽とマイノリティ」は、特に活発に活動を続けている研究グループの一つであり、大会の報告書も遅延なく刊行されてきた。
申請者は大会統一テーマの一つである「音楽とマイノリティ・ナショナリズム」に沿って、”A circulatory flow of Indian music and minority nationalism” の題目で発表をおこなった。発表では、杉本良男が近年提唱している文化の「環流」の概念を援用して、インド古典音楽・舞踊が世界各地にあるインド人コミュニティにおいて実践されているだけでなく、その活動がインド国内における音楽文化にも多大な影響を与えており、そのような現代的な展開を分析するためには、どちらか一方だけを研究対象とするだけでは不十分であり、複数地域間の双方向的な流れを調査することが必要である点を指摘した。また、「環流」の概念は、音楽の真正性と特定の国家・地域を無批判に結びつける従来の音楽研究の傾向を相対化する点でも有効であることを述べた。
全体討論では、マイノリティ概念の再検討が提案され、2013年7月に上海で開催予定である同評議会の世界大会で、このテーマに沿ったパネルまたはラウンドテーブルを組織することが決定された。また、研究グループの次回の大会(2014年に開催予定)における研究テーマに関する議論が行なわれ、これまでの民族や宗教などを軸にしたマイノリティの事例研究に加え、ポストコロニアル理論、文化政策、ディジタル・メディア、亡命、セクシュアリティなどをテーマとして加える必要性が議論された。







