国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2014年10月5日(日) ~10月10日(金)
国際ワークショップ「資料熟覧――方法論および博物館とソースコミュニティにとっての有効活用を探る」
科学研究費補助金若手研究(A)「日本国内の民族学博物館資料を用いた知の共有と継承に関する文化人類学的研究」/国立民族学博物館 2014年度フォーラム型情報ミュージアム・大型プロジェクト「北米先住民製民族誌資料の文化人類学的ドキュメンテーションと共有」

チラシダウンロード[PDF: 472KB]

  • 会期:2014年10月5日(日)~10月10(金)
  • 場所:国立民族学博物館 大演習室(本館4F)、閲覧室(本館1F・情報企画課事務室奥)
  • 研究者対象(参加無料/要事前申込)
  • 使用言語:英語(10月5日、6日および連続講演時間帯は日英逐次通訳有り)
  • お問い合わせ:
    国立民族学博物館 伊藤研究室
    565-8511  吹田市千里万博公園10-1
    E-mail:ito★idc.minpaku.ac.jp
    ※★を@に置き換えて送信ください。
 

趣旨

国立民族学博物館は館外の研究者などに所蔵資料の熟覧の機会を提供してきた。たとえば共同研究や各個研究に基づく専門家の招聘、館内外で開催される展示準備活動といったものから、毎年一度定期的に実施している北海道アイヌ協会技術者研修までさまざまな形態をとる。もちろん民博以外の日本国内の公立機関でも「資料特別利用規則」によって同様の機会を提供している。資料熟覧に基づく情報修正や加筆は資料収集と同様に重要かつ貴重な機会である。
しかしながら現状としては、特定のフォーマットは存在せず、熟覧の結果得られた情報が自動的に既存の資料台帳に加筆されるわけでもない。

本ワークショップでは、所蔵機関とソースコミュニティの人々にとっての資料情報の共有と熟覧の記録化の意義について注目し、熟覧作業における項目立てや追記の仕方や注意事項といったような資料ドキュメンテーションの望ましいあり方について考察する。ワークショップ期間中には連続特別講演も実施する。発表者(参加機関)は民博が学術協定を結んだ米国アリゾナ州の北アリゾナ博物館とニューメキシコ州のズニ博物館に加え、デンバー自然科学博物館、国立アメリカ・インディアン博物館、スコットランド国立博物館を予定している。また、民博が所蔵する約280点のカチーナ人形を制作した米国南西部先住民ホピの宗教指導者5名を招聘し、ワークショップでの議論と成果をふまえながら資料熟覧と地元の伝統的知識に基づいた資料情報加筆を行う。

 

プログラム

10月5日(日) 13:00~18:00
大演習室(本館4F)
連続講演“Reconnect Museum and Source Community”
ロバート・ブルーニグ(北アリゾナ博物館)、ケリー・ハイズ=ギルピン(北アリゾナ大学)、伊藤敦規(国立民族学博物館)
10月6日(月) 13:00~17:00
*連続講演は13:00~14:30
閲覧室(本館1F・情報企画課事務室奥)
連続講演“Lost in Translation: Rethinking Hopi Katsina Tithu and Museum Language Systems”
チップ・コルウェル(デンバー自然科学博物館)
10月7日(火) 10:00~17:00
*連続講演は13:00~14:30
閲覧室(本館1F・情報企画課事務室奥)
連続講演“Host Museum and Source Community Responsibilities in Collection Reviews”
シンシア・チャベス・ラマー (国立アメリカン・インディアン博物館)、 ジム・イノーテ(ズニ博物館)
10月8日(水) 10:00~17:00
*連続講演は13:00~14:30
閲覧室(本館1F・情報企画課事務室奥)
連続講演“Confluences: tracing Hopi connections through UK Southwestern collections past and present”
ヘンリエッタ・リッチー(国立スコットランド博物館)
10月9日(木) 10:00~17:00
*連続講演は13:00~14:30
閲覧室(本館1F・情報企画課事務室奥)
連続講演“Hopi Life and Kachina Doll”
ジェロ・ロマベンティマ、マール・ナモキ、ダランス・ツムカ、ラムソン・ロマテワマ
10月10日(金) 10:00~17:00
閲覧室(本館1F・情報企画課事務室奥)