国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

研究会・シンポジウム・学会などのお知らせ

2006年11月25日(土)
公開共同研究会「『地域の健康力』~地域の健康づくりを専門家と市民で考えるシンポジウム~」

  • 日時:2006年11月25日(土) 13:00~16:00
  • 場所:宇部市文化会館
  • 主催:宇部市 国立民族学博物館共同研究会
  • 共催:宇部市医師会  山口県宇部健康福祉センター
       山口医療環境学研究会
  • 後援:宇部薬剤師会 宇部興産健康保険組合
       宇部市老人クラブ連合会 エフエムきらら 宇部日報社
       山口宇部農業協同組合 宇部市婦人会協議会
       宇部市障害者ケア協議会
  • 対象:市民 保健・医療・福祉専門職
       学生 文化人類学研究者
  • 参加費:無料
 

趣旨

高齢化する地域社会にあって、私たちは限られた家計や財政の範囲内で、いかに健康で満足のいくライフスタイルを組み立て、またそのために必要なまちづくりをするかという課題に直面している。この課題に取り組むにあたっては、地域に暮らす生活者にとって病や健康がどのようなものであるかを改めて捉え直す必要がある。その際には高齢化が前提である以上、病気や障害をもつ人やその家族にとっても充実感が得られる人生や生活とはどのようなものかも併せて考えなければならない。加えて地域特性に目を向け、とりわけ地域住民の保健・医療・福祉に活用可能な人的・文化的・社会的資源を発掘・創出することも求められる。また地域住民や民間団体を主体としつつ、行政の各部署やさまざまな分野の専門家が連携してこれをサポートするネットワークの形成も重要でとなる。その場合、民間、行政、専門領域を超えて共有可能な地域保健・医療・福祉のモデルが必要となるであろう。以上を念頭に本シンポジウムでは、地域保健・医療の今後について、住民、行政、保健・医療専門職、および住民にとっての病・健康・医療の研究に蓄積のある医療人類学(文化人類学)の研究者を交え報告および公開討論を実施する。そしてこれからの日本の地域社会に適した保健・医療環境の創出の方向性を検討することを目的とする。

内容

「アクティブライフ宇部の挑戦」
  滝川洋子(宇部市健康福祉部次長)

「在宅ターミナルケアは地域共同体ケア」
  谷田憲俊(山口大学大学院医学系研究科教授)

「コミュニティ・ボランティアを通して生きがいづくり」
  中野リヱ子(宇部市婦人会協議会会長)

「家族および地域のもつ機能の再活性」
  波平恵美 (お茶の水女子大学名誉教授)

コメンテーター
  河合伸也(山口大学名誉教授・山陽小野田市病院局長)
  福田信二(宇部市医師会会長)
  道信良子(札幌医科大学講師)
  小田博志(北海道大学助教授)

総括
  田村克己 (国立民族学博物館副館長)

総合司会
  星野晋(山口大学大学院医学系研究科講師)