国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2010年5月22日(土)
国際研究フォーラム「21世紀の地球人口について考える―アフリカにおける性、結婚、家族」

19世紀末から現代にいたるまで世界の人口は爆発的な増加を遂げ、今後もさらなる増加が見込まれています。とりわけアフリカは多産多死の代表として見なされ、地球人口の増加の原因として矢面に立たされてきました。
はたして地球上の人口はどのような未来を迎えるのでしょうか。そのなかで、アフリカではどのような展望が 予想されるでしょうか。  今回の国際研究フォーラムでは、アフリカにおける人口統計調査とその分析にたずさわってきたフランスの研究者二人が話題を提供します。まず「世界人口の爆発は終焉を迎える」という地球全体に関わる問題が、アフリカ諸地域のデーターをもとに取り上げられます。つぎに、アフリカ女性の人生に重大な意味をもつ「女性割礼」についてジプチの事例が紹介されます。日本からはアフリカ研究者をはじめ、ジェンダー研究者や援助関係者などが集結して議論に参加します。
人口動態や性と生殖に関する問題について取り上げることをとおして、今回のフォーラムがアフリカの今日について誤解や偏見のない理解と同時代的な共感を深める試みになることを願っています。

  • 開催日時:2010年5月22日(土) 13:30~17:00
  • 開催場所:国立民族学博物館 第4セミナー室
  • 定  員:約80名
         参加無料・申込不要(満席になり次第締め切り)
  • 使用言語:日本語・フランス語(同時通訳あり)
  • チラシダウンロード[PDF:733KB]

■お問い合わせ先
国立民族学博物館 三島禎子研究室
mishima@idc.minpaku.ac.jp
〒565-8511
大阪府吹田市千里万博公演10-1
TEL 06-6876-2151(代表)

 

プログラム

13:00 開 場
13:30~13:40 開会の言葉 須藤 健一(国立民族学博物館館長)
13:40~13:55 趣旨説明と講演者紹介
  三島 禎子(国立民族学博物館)
13:55~14:40 講 演
  “The end of the Population Bomb”
  Mr Véronique Petit(Professor, Director of Population and Development Center, Paris Descartes University)
14:40~14:55 コメント 若杉 なおみ(筑波大学大学院生命環境科学研究科・教授)
14:55~15:20 討 論
15:20~15:30 休 憩
15:30~16:15 講 演
  “Mutilation of feminine genital organ in Djibouti”
  Ms Véronique Petit(Associate professor, Paris Descartes University)
16:15~16:30 コメント 宮脇 幸生(大阪府立大学人間社会学部・教授)
16:30~17:00 討 論

プロフィール

Yves CHARBIT(パリ・デカルト大学 教授 人口・開発研究所 所長 専門:人口統計学)
経済学と人口統計学を専門とし、大学教育と並行して国立人口学研究所で研究に従事している。国連機関の顧問として世界各国の国勢調査や家族計画プログラムなどを指導し、調査手法やデータ処理の指導や、データ分析に関わってきた。大学では人口・開発研究所の設立に尽力し、研究者の育成に勉励している。

Véronique PETIT(パリ・デカルト大学 人口・開発研究所 准教授 専門:人口統計学)
人口移動と開発を専門とし、貧困問題や生殖に関わる女性の健康について、アフリカのフランス語圏を中心に調査・研究をおこなっている。各国の家族計画プログラムのための人材育成にたずさわりながら、大学では文化人類学を視野にいれた学際的な方法論を重視した授業をおこなっている。