国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2010年12月26日(日) ~12月27日(月)
国際シンポジウム「東アジアのコリアン・ネットワーク――その動向と実践」

  • 日 時:2010年12月26日(日)~27日(月)
  • 場 所:国立民族学博物館 第6セミナー室
  • 定 員:30名
  • 使用言語:韓国語(通訳なし)
  • チラシダウンロード[PDF:311KB]

海外コリアンって?
韓国・朝鮮に出自をもつ人びとは、世界各地に拡散して暮らしています。その実数は、韓国政府が把握しているだけでも、およそ608万人(2003年8月、韓国政府発表)。主な移民先は、米国(36%)、中国(35%)、日本(11%)、旧ソ連(9%)です。ただ、これに北朝鮮系の人びとや、各国に帰化した人びとを含めると、この数は格段に増えます。
20世紀の100年間で朝鮮半島からは人口の約1割が海外に流出し、21世紀のあいだにはさらに3倍の人口が海外に流出するといわれています。

 

趣旨

21世紀をむかえ、世界の各民族は多くの問題をかかえつつ、互いに交差しています。なかでも韓国・朝鮮から拡散したコリアンは、驚くべき協働精神でホスト社会に適応しています。しかし、彼/彼女らはホスト社会に包摂されるかのごとく見えながらも、完全には融合されないまま、時として排除の対象となります。その意味で、独特な存在だということができます。こうした海外コリアンは、東アジアの各地域を中心に、世界全域に居住しています。
今回の国際シンポジウムでは、韓国をはじめ各国における海外コリアン研究の動向と、日本、中国、サハリンおよびロシア沿海州、ベトナム、オーストラリアにおける海外コリアンの暮らしを紐解き、海外コリアンがどのようなネットワークをくりひろげて社会生活を行っているのかを、研究者と実務者の両方の視点から明らかにしていきます。

プログラム

12月26日(日) 国立民族学博物館 第6セミナー室
10:00~ 受付
10:30~10:40 開会の挨拶  須藤健一(民博・館長)
10:40~11:30 メンバー紹介と趣旨説明  朝倉敏夫(民博・教授)
韓国セッション  司会:太田心平(民博・助教)
13:00~13:45 研究動向報告(家政学)  李順炯(ソウル大児童家庭学科・教授)
13:45~14:30 研究動向報告(人類学)  高正子(神戸大・非常勤講師)
中国セッション  司会:韓景旭(西南学院大・教授)
14:45~15.30 研究動向報告  朴承權(中央民族大・准教授)
15:30~16:15 活動実践報告  崔鮮花(吉林大国際交流課・職員)
日本セッション  司会:岡田浩樹(神戸大大学院・教授)
16:30~17:15 研究動向報告  島村恭則(関西学院大・教授)
17:15~18:00 活動実践報告  金光敏(NGOコリアセンター)
18:30~ 懇親会
12月27日(月) 国立民族学博物館 第6セミナー室
サハリン・沿海州セッション  司会: 李愛俐娥(東京大・特任教授)
10:00~10:45 活動実践報告  全光根(アルチョム市国際部・職員)
10:45~11:15 研究動向報告  ナム・ヘギョン(サハリン国立大・准教授)
11:15~12:00 政策分析報告  イム・エルビラ(サハリン国立大・准教授)
ベトナム・豪州セッション 司会:河上幸子(京都外国語大・講師) 林史樹(神田外語大・准教授)
13:00~13:45 活動実践報告  Lee Hee-Seung(在ホーチミン貿易商)
13:45~14:30 研究動向報告, 活動実践報告   Cho Yang-hoon(シドニー韓人会)
総合討論  司会:朝倉敏夫
15:00~17:00  
  • この国際シンポジウムは、文部科学省科学研究費補助金による研究「東アジアのコリアン・ネットワークの人類学的研究」(研究代表者: 朝倉敏夫)による活動の一部です。
  • この国際シンポジウムは韓国語で行い、通訳を行いません。
  • 内容について御関心をおもちの方は、以下にお問い合わせくだされば、発表抄録をさしあげます。

[お問い合わせ]
国立民族学博物館 朝倉敏夫研究室
〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1
電話: 06-6876-2151(代表)
E-mail: asa★idc.minpaku.ac.jp
(★を@に置き換えて送信ください。)