国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
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2013年10月13日(日)
公開シンポジウム「渋沢敬三を語る―偉大なる学問の庇護者」

チラシダウンロード[PDF:2.72MB]
  • 日時:2013年10月13日(日) 13:30~16:30
  • 場所:国立民族学博物館 講堂
  • 一般公開(参加無料/申込不要/定員450名[先着順])
    ※10:00から講堂入口にて整理券を配布
  • 使用言語:日本語
 

趣旨

渋沢敬三はあるとき、「どうも人にはぼくのことがよくわからないようだ」といって嘆いたことがある。彼の幅広い活躍の背景にあるものが何であるのか理解されなかったからだろう。実際、銀行家としての本業以外の場での活動は多彩で、教育者、研究の実践者、慈善家などさまざまな顔を持っていた。民族学・民俗学のみならず、渋沢敬三が支援した研究者の専門領域は多岐にわたる。しかし、巨額の私費を投じて大勢の研究者を育成したにもかかわらず、その功績は世間に周知されておらず、渋沢敬三の名前も一般にはあまり知られていない。その理由は一に渋沢敬三自身の一貫した匿名性による。
渋沢敬三は自身すぐれた学究の徒であった。また学問的指導者、研究の組織者としてもすぐれたリーダーシップを発揮した。このシンポジウムでは、こうした渋沢敬三の素顔に迫り、学問のあり方に対する理念と功績を、没後50年を機に明らかにしたい。

プログラム

13:30 開催の挨拶 須藤健一 (国立民族学博物館)
13:45 趣旨説明 久保正敏(国立民族学博物館)
14:00 「祭魚洞・渋沢敬三というひと」井上潤(渋沢史料館)
14:15 「渋沢敬三と父祖の地・埼玉県 アチックミューゼアム・コレクションを中心に」内田幸彦(埼玉県立歴史と民俗の博物館)
14:30 「銀行家渋沢敬三」武田晴人(東京大学大学院)
14:45 「映像人類学の先駆者」宮本瑞夫(宮本記念財団)
15:00 休憩
15:15 ディスカッション
井上潤、内田幸彦、武田晴人、宮本瑞夫
司会:久保正敏

プロフィール

井上潤(渋沢資料館 館長)

1959年生まれ。明治大学文学簿史学地理学科日本史学専攻。専門は日本村落史。共著に『村落生活の史的研究』(八木書店・1994年)、著書に『渋沢栄一 近代日本社会の創造者(日本史リブレット人085)』(山川出版社・2012年)などがある。

内田幸彦(埼玉県立歴史と民族の博物館 企画担当 主任学芸員)

埼玉県立民俗文化センター、埼玉県立障害学習文化財課を経て現職。専門は日本民俗学。埼玉県内と周辺地域をフィールドに、民俗技術など生業に関する調査研究、無形民俗文化財の映像記録作成などに従事。本シンポジウムでは、アチックミューゼアムのコレクションをその収集地・生産地から再検討してみたい。

武田晴人(東京大学大学院経済学研究科 教授)

1949年生まれ。東京都出身。東京大学経済学部卒、同大学院経済学研究科単位取得退学、東京大学社会科学研究所助手、東京大学経済学部助教授を経て現職。専門は日本経済史。著書に『財閥の時代』(新曜社・1995年)、『日本人の経済観念』(岩波書店・1999年)、『高度成長』(岩波書店・2008年)、『仕事と日本人』(筑摩書房・2008年)がある。

宮本瑞夫(財団法人宮本記念財団 理事長)

1938年生まれ。東京都出身。立教女学院短期大学名誉教授・元学長。渋沢敬三のアチックミューゼアムと深く関わった祖父宮本勢助、父馨太郎を記念する財団法人宮本記念財団を理事長として運営する。

久保正敏(国立民族学博物館文化資源研究センター 教授)

1949年生まれ。京都大学大学院工学研究科修士課程修了。博士(工学)。オーストラリア先住民の民族情報学的研究、研究アーカイブズ構築の技術的研究などに従事。2012年の本館特別展「今和次郎採集講義 考現学の今」では実行委員長をつとめる。著書に『マルチメディア時代の起点 イメージからみるメディア』(日本放送出版協会・1996年)、共著に『水の器 手のひらから地球まで』(人間文化研究機構・2010年)などがある。