国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
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研究戦略センター

研究戦略センターは、文化人類学、民族学とその周辺諸分野の最新の研究動向をふまえ、機関研究をはじめとする本館の研究活動の戦略を策定するために、平成16年度に新たに設置されました。

スタッフ

センター長
鈴木七美[文化人類学・エイジング研究]
教授
樫永真佐夫[東南アジア文化人類学]
岸上伸啓[文化人類学・北方文化研究]
西尾哲夫[認識言語学・アラブ研究]
准教授
菅瀬晶子[文化人類学・中東地域研究]
丹羽典生[社会人類学・オセアニア地域研究]
南真木人[生態人類学・南アジア研究]
助教
河合洋尚[社会人類学・都市人類学・中国漢族研究]

 

研究戦略の策定

文化人類学・民族学研究の研究動向調査と情報の発信

我が国における文化人類学・民族学の研究センターとして、国内外の最新の研究動向を把握して館内外に発信します。そのために「民族学・文化人類学の研究動向と学術的、社会的ニーズの調査、さらに、そのための他の研究機関との協力関係の構築に関する研究」というプロジェクトを立ち上げ、リサーチ・アシスタントを採用して調査を行っています。その結果は年度末に発行する『研究戦略センター活動報告』に報告されます。

日本人類学会との連携は、今年度も協定書に基づき進められた。主な連携事業として、国際シンポジウム「希望社会への道―スウェーデンと日本におけるウェルビーイングの思想と市民社会」(平成22年11月7日)と、国際シンポジウム「『日常』を構築する:アフリカにおける平和構築実践に学ぶ」(平成23年3月5日)の2件を、本館主催・日本人類学会後援によって開催した。

文化人類学・民族学への学術的要請と社会的要請に関する調査研究

機関研究や共同研究、その他の他機関との連携や協力関係を通じて得られる、文化人類学・民族学に対する他の学術分野からの要請と、フィールドワークの現場などから得られる社会的な要請に関する情報を本センターに集積し、今社会が文化人類学・民族学に何を求めているのかを調査します。

研究戦略の策定

研究動向調査、学術的・社会的要請に関する調査を通じて得られた情報から、次期の中期目標、中期計画を含む、将来の研究戦略の策定をおこないます。

研究体制および研究資料の整備

研究戦略に適した研究体制(研究部・センター等)や、研究員制度(機関研究員・外国人研究員・客員教員・特別客員教員・共同研究員・外来研究員など)のあり方を検討します。

また、文献図書資料、アーカイブズ資料など、研究に必要不可欠な資料の整備方法を検討します。

研究プロジェクトの企画・立案・運営

機関研究の推進と運営に対する支援

本館の機関研究プロジェクトの実施を支援するとともに、より効率的な研究体制がとれるようにプロジェクトの再編や実施方法を助言します。

人間文化研究機構内の機関間の共同プロジェクトの企画・立案

人間文化研究機構の連携研究のための研究プロジェクトの遂行を支援します。

他の大型研究プロジェクトの企画・立案

科学研究費補助金、日本学術振興会研究拠点形成プログラム、あるいは民間の財団による研究助成などの外部の競争的資金に関する情報を館員に提供し、全館を挙げて取り組むべき大型の研究プロジェクトの企画・立案を行います。

研究体制・研究プロジェクトの評価

評価システムの整備

本館の研究活動に対する自己評価体制を整備し、さらにそれを外部評価に円滑に活用するための方策を検討します。

人間文化研究機構が作成する年度ごとの業務実績報告書の機関原案を作成します。また、中期目標・中期計画の進行状況に対する中間評価、最終評価のための資料を作成します。

実施されている研究プロジェクトの点検・評価

実施されている機関研究プロジェクトや共同研究の年次報告、中間報告等をとりまとめ、その活動を点検して、助言を行います。

自己評価、外部評価の活用

自己評価、外部評価委員会による意見、大学評価委員会による機構に対する年度評価、そして大学評価・学位授与機構による中期目標・中期計画にもとづく評価など、本館に関わる評価の結果を今後の研究体制、研究活動の改善に役立てていくための方策を検討します。

他の研究機関との研究連携、研究協力

大学その他の研究機関との大学共同利用機関としての研究協力の推進

共同研究の公募、文献図書資料・アーカイブズ資料の整備などを通じて、本館の施設や資料の共同利用を促進します。

平成19年は参加者を公募して「国立民族学博物館の共同利用に関する若手研究者懇談会」を開き、留学生を含む国公私立大学院生、研究員、助手などの若手研究者の意見を取り入れた共同利用のあり方を検討しました。同懇談会での意見を受けて、平成20年度から新たに試行的プロジェクトとして「若手研究者による共同研究」を開始し、公募により2件が採択されました。平成21年度には公募により1件が採択されました。また、平成21年度からは、「みんぱく若手研究者奨励セミナー」を立ち上げました。同セミナーは11月24日~26日の3日間開催し、参加者のうち優秀発表者1名に「みんぱく若手セミナー賞」を授与しました。

機関研究を通じた他の研究機関との研究協力の推進

機関研究の制度をリニューアルし、研究の国際化と国内外の研究機関との制度的な連携を図り、重点型の共同研究として推進できるよう助言します。

客員教員、外来研究員制度を利用した他の研究機関との研究協力の推進

機関研究や共同研究を円滑に推進するために、客員教員・特別客員教員外来研究員等を通じた他の研究機関との協力関係を推進します。

日本文化人類学会などのユーザー・コミュニティとの研究協力の推進

本館のユーザー・コミュニティの一つであり、最も関係が深い学会である日本文化人類学会との研究協力を積極的に推進します。平成17年度から、文化人類学研究データベース作成および文化人類学映像アーカイブズの整理について検討を行い、今後も引き続き検討します。18年度からは、文化人類学の活用を検討するため、学会との間で応用・実践人類学検討委員会が発足しており、平成19年12月には学術交流協定が締結されました。なお、平成18年3月から、日本文化人類学会々員について、会員証明書を提示の上、本館展示場への入館料が無料化されています。

地域研究コンソーシアムとの連携

地域研究コンソーシアムは、「地域研究」を共通のテーマとするアカデミック・コミュニティの活動体であり、本館は平成18年5月に70番目の加盟組織となりました。20年11月8日には、本館との共催により年次集会がもたれ、公開シンポジウム「地域研究の実践的活用──開発・災害・医療の現場から」が実施されました。

研究者と実務者による国際協力セミナーについて

本館と、独立行政法人 国際協力機構 大阪国際センターと、国立大学法人 大阪大学グローバルコラボレーションセンターは、平成23年4月1日に「研究者と実務者による国際協力セミナー」実施のための覚書を交わしました。
研究者と実務者による国際協力セミナー実施のための覚書[PDF:47KB]

海外の研究機関との研究連携、研究協力の推進

機関研究の企画・立案、文化人類学・民族学の研究動向調査や社会的要請の調査、そして、我が国の文化人類学・民族学の発展のために、海外の特定の研究機関と協定を結んで研究協力や研究連携ができるかどうか調査し、推進します。

現在、フランスの人間科学研究所と協定を結んで(平成16年12月)研究者交流を行っており、平成19年5月にはフランスにおいて日仏共同国際シンポジウムが開催されました。ペルーの国立サン・マルコス大学とも協定を結び(平成17年6月)、共同の研究事業を開始しています。平成18年7月には順益台湾原住民博物館と協定を結び、学術交流を推進しています。さらに、平成19年7月には、大韓民国国立民俗博物館と文化交流協定を締結、平成20年9月には中華人民共和国の内蒙古大学と学術協定、平成21年5月には国立台北芸術大学と学術協力協定、平成21年10月には中華人民共和国の故宮博物院と研究協力協定を結んで、研究者交流や共同研究を推進しています。

研究活動に関する情報収集と研究成果の公開

研究部の活動に関する情報収集と研究年報の編集

本館でおこなわれている機関研究、連携研究、共同研究各個研究科学研究費補助金などの外部資金による研究プロジェクトなど、あらゆる研究活動に関する情報を集積し、データ化して、保存します。また、2013年度研究年報の編集をおこないます。

研究成果公開プログラムの活用による本館の研究活動の成果公開促進

本館では、これまでに各種の研究プロジェクトが遂行されてきましたが、昨今の社会情勢の変化により、研究成果をより効果的に公開し、社会還元を円滑に図ることが求められています。そのために、平成14年度に「研究フォーラム促進プログラム」を設け、平成15年度よりこれを拡充し、より広く「研究成果公開プログラム」の中に位置づけています。
館で行われる機関研究共同研究各個研究などを、シンポジウム、研究フォーラム、そして学術講演会などの形で積極的に公開していきます。
平成22年度には、この制度を活用して、12件のシンポジウムが行われ、2人の館員が海外の研究集会で報告を行いました。
さらに、本館の研究活動の成果を広く社会に還元するために、東京と大阪で2回の学術講演会を開催しています。

年次報告

研究戦略センター報告書および資料