国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

先端人類科学研究部

本館では、現代世界が直面する学術的かつ社会的に重要な諸課題を探求するため、文化人類学・民族学の立場から組織を挙げて重点的に取り組む大型で公開性の高いプロジェクトとして、機関研究を実施しています。先端人類科学研究部は、機関研究を推進するための研究部です。理論民族学研究部門、グローバル現象研究部門、社会環境研究部門、文化動態研究部門、応用民族学研究部門から構成されています。

スタッフ

理論民族学研究部門とグローバル現象研究部門は、本館の機関研究プロジェクトの代表者もしくは中心的な推進者から構成されています。理論民族学研究部門は、現代的な諸問題について基礎研究や理論研究を推進することを主な目的としています。グローバル現象部門では、さまざまなグローバル現象について民族誌的研究やより実践的な研究を推進することに力点が置かれています。
一方、社会環境研究部門と文化動態研究部門、応用民族学研究部門の3部門では、客員教員が、社会環境や文化変化、実践的な諸問題に関して、本館の共同研究に従事するとともに、みんぱくの専任教員がカバーすることができない分野の研究を推進しています。

研究部長
寺田吉孝[民族音楽学・インド研究]
理論民族学研究部門
教授
佐々木史郎[文化人類学・北アジア研究]
鈴木七美[医療人類学・医療社会史]
准教授
飯田卓[生態人類学・漁民研究]
菊澤律子[言語学・オーストロネシア諸語]
齋藤晃[ラテンアメリカ歴史人類学]
グローバル現象研究部門
准教授
鈴木紀[開発人類学・ラテンアメリカ文化論]

 

機関研究

平成21年度に学術的かつ社会的な要請に基づいて、「包摂と自律の人間学」と「マテリアリティの人間学」という2つの研究領域が、法人化第2期(平成22年度~27年度までの向こう6年間)の機関研究として設定され、国際性と機関間連携を重視した館全体が取り組む重点型の共同研究として位置づけられました。前者は人と人の関係に、後者は人とモノの関係に研究の焦点をあわせつつ、新たな社会観や人間観の創出をめざして関連諸分野の研究者と協力しながら研究を実施しています。
2011年4月現在、先端人類科学研究部の教員が代表者を務めるか、もしくは中心的なメンバーとして研究を推進している機関研究プロジェクトには、次のようなものがあります。

研究領域:包摂と自律の人間学[領域代表:岸上伸啓/研究期間:2009.10-]
プロジェクト
支援の人類学―グローバルな互恵性の構築に向けて[代表者:鈴木紀/研究期間:2009.10-2013.3]
ケアと育みの人類学[代表者:鈴木七美/研究期間:2011.4-2014.3]
近代ヒスパニック世界における国家・共同体・アイデンティティ―スペイン領アメリカの集住政策の研究[代表者:齋藤晃/研究期間:2011.4-2014.3]
研究領域:マテリアリティの人間学[領域代表:寺田吉孝/研究期間:2009.10-]
プロジェクト
モノの崇拝―所有・収集・表象研究の新展開[代表者:竹沢尚一郎/研究期間:2009.10-2013.3]
布と人間の人類学的研究[代表者:関本照夫/研究期間:2011.1-2013.3]

 

先端人類科学研究部が中心となって推進しているこれらの機関研究には、国内外の大学や研究機関に所属する研究者も参加するなど、大学共同利用機関、さらには我が国における文化人類学・民族学の研究拠点としての機能を高める役割も果たしています。