国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
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テクスト学の構築に向けて

共同研究 代表者 齋藤晃

研究プロジェクト一覧

目的

本研究は、広義のテクストに関わる学問分野を横断し、総合的なテクスト学の構築を目指す。

テクストとは、身体に外在する支持体に具現された記号の空間的配列であり、情報処理のテクノロジーである。本研究は、テクストが媒介する人間と周辺環境の相互作用、人間相互の社会的交渉、そしてテクスト相互の関係を対象に、そのメカニズムとダイナミズムを重層的に解明する。

人間のテクストへの依存度は、地域的・時代的差異はあるが、全体として増大の一途をたどっている。このグローバルなテクスト化が人間の生活に及ぼす影響を解明することは、人間とテクストの関係について将来の展望を描くうえで、大きな意義がある。また、われわれの研究活動がテクストに依存している以上、テクスト化の歴史を探ることは、研究者としてのわれわれの出自を探ることに等しい。本研究は、テクスト概念の精緻化を通じて人文社会科学の方法論の刷新に寄与するものである。

研究成果

本研究では、人文諸科学の研究者が研究資料としてのテクストをどう扱うべきかという問題について、方法論的省察を積み重ねてきた。その成果の概要は以下のとおりである。本研究では「テクスト」を、支持体と視覚的記号からなる表象活動の道具として定義する。テクストをコミュニケーションの媒体としてだけでなく、表象活動の道具として幅広く定義することで、思考や表現、伝達や記憶など、多様な認知活動を補佐するテクストの機能の多元性に焦点を当てることができる。また、従来のテクスト研究が言語と文字に関心を集中していたのに対し、本研究は文字だけでなく数字や図形を含めた視覚的表現の多様な可能性に注意を払う。

本研究は、人間の表象活動において道具が果たす役割の解明を重要な課題としており、それゆえ発話や身振りのように道具に依拠しない表象を「テクスト」の範疇に含めない。この措置は、発話や身振りを考察の対象から除外することを意味せず、むしろ、テクストが介入することで生じる諸変化を際立たせることを目指している。道具の使用にはそれ固有の効果や制約があり、本研究の「テクスト」定義はその固有性をとらえようとする試みにほかならない。

本研究は、テクストを介してその彼方にあるものを理解するだけでなく、特定の状況下、人間がテクストを作成し、授受し、解読し、分類し、保管し、廃棄し、あるいは後世へ伝えるありさまを理解しようとする。この視点の移動は、道具に依拠した人間の表象活動の特徴を解明し、媒体としてのテクストの形態と機能をよりよく理解することを可能にしてくれる。

最後に、本研究は人文学の営みそのものをテクストを扱う実践のひとつとみなすことで、学問のありかたを再検討しようとする。また、人文学的知見をテクストにまつわる現代の諸問題の解決に役立てる可能性も視野に収めている。具体的には、途上国における識字教育や少数民族の言語表記の問題である。

2007年度

研究成果とりまとめのため延長(1年間)

【館内研究員】 樫永真佐夫、齋藤晃、八杉佳穂、山中由里子
【館外研究員】 飯島明子、板垣竜太、大黒俊二、萱のり子、佐藤健二、杉本史子、仲真紀子、中村雄祐、原田範行、三瀬利之、八鍬友広、吉江貴文
研究会
2007年6月23日(土)13:30~18:30(国立民族学博物館4階大演習室(4073号))
研究成果刊行のための打合せ」
2007年10月20日(土)13:30~18:30(国立民族学博物館4階大演習室(4073号室))
2007年10月21日(日)10:00~12:30(国立民族学博物館4階大演習室(4073号室))
研究成果刊行のための打合せ
研究成果

テクストは人文諸科学にとって研究対象として、または研究の道具として大きな重要性を持つ。このことは、歴史学や文学、哲学のような伝統的分野のみならず、文化人類学のような「フィールドサイエンス」にとっても事実である。19世紀の実証主義の影響下に成立した書誌学的、古文書学的なテクストの扱い方は、実証科学の基礎を固めたが、その一方で、テクストをその物理的体裁も含めて専門的に研究する補助学と、校訂版に依存したテクスト解釈の乖離を促すことになった。テクストをテクスト外的な要因の媒体としてのみ扱うのではなく、テクストが関与してきた実践の総体のなかでその意義を考察しようとするならば、従来補助的とみなされてきたテクスト研究の手法を発展させ、テクスト解釈の作業と有効に接合する必要がある。本共同研究はそのような接合を可能にするため、従来の研究の枠組みを批判的に再検討し、新たなアプローチを事例分析に試験的に応用した。

2006年度

前年度では、特定の地域・時代において使用される個別のテクストに焦点を当て、その素材と形態、表記のスタイル、生産と流通のプロセス、使用法、保管と継承の様態などについて究明した。本年度では、個別のテクストの特殊性を踏まえながらも、初年度に行われた研究対象、問題設定、方法論に関する理論的考察にふたたび戻る。そして、個々の事例の検討から得られた知見を総合し、ひとつの学問分野としての「テクスト学」固有の概念装置を練り上げることを目指す。

具体的には、人間にとって「テクスト」とはそもそもどのような道具であり、それは人類史を通じてどのように発展してきており、その道具のおかげで人間になにが可能になったのか等々の一般的問題を、巨視的な視点から検討する。同時に、その「テクスト」を研究するためのしかるべき概念や方法について、理論的考察をさらに深めていく。

【館内研究員】 樫永真佐夫、中村雄祐(客員)、八杉佳穂、山中由里子
【館外研究員】 飯島明子、板垣竜太、大黒俊二、岡田裕成、萱のり子、佐藤健二、杉本史子、仲真紀子、原田範行、三瀬利之、八鍬友広、吉江貴文
研究会
2006年7月8日(土)13:30~(第1演習室)
八杉佳穂「統一感のないテキスト-マヤ古文書の伝統」
樫永真佐夫「ベトナムにおけるターイ語表記法の史的変化とその受容」
2006年7月9日(日)10:00~(第1演習室)
全体議論
2006年10月21日(土)13:30~(大演習室)
萱のり子「手書きが生むテクストの位相 ─ 日本における「仮名」成立のプロセスを中心に」
2006年10月22日(日)10:00~(大演習室)
テクスト学基本文献解題 ─ レビューと質疑応答
2006年11月25日(土)13:30~(新潟県立文書館)
新潟県近世・近代史料の形態と用途に関する研究打ち合わせ
テクスト学基本文献解題-レビューと質疑応答
2006年11月26日(日)10:00~(新潟県立文書館)
大黒俊二「説教を聞く、書く、読む-15世紀トスカーナの俗人筆録説教」
2007年3月17日(土)13:30~(大演習室)
杉本史子「19世紀における鳥瞰図と時事」
 
岡田裕成「作動するテクスト"ラス・メニーナス"と観者の享楽」
2007年3月18日(日)10:00~(大演習室)
テクスト学基本文献解題-レビューと質疑応答
成果刊行についての打合せ
研究成果

本年度の研究会では、主として個別の地域の個別のテクストに焦点が当てられ、その生産・流通・保管・参照のプロセス、およびテクストと社会との相互作用について検討が行われた。他方、第2回、3回、4回の研究会での「テクスト学基本文献解題―レビューと質疑応答」、および第1回と4回の研究会での全体討論では、「テクスト学」の研究対象、問題設定、方法論に関する理論的考察が深められた。個々の事例の検討から得られた知見が総合され、ひとつの学問分野としての「テクスト学」固有の概念装置がさらに洗練された。

具体的な知見としては、人間の情報処理活動を補助する認知的道具としての「テクスト」の定義づけがより明確なものとなったことが挙げられる。また、人間の「テクスト」へのかかわり方を方向づける要素のひとつとして、道具に対する不信/信頼が重要であることが指摘された。近代以降の欧米諸国での「テクスト」の爆発的増大のメカニズムを理解するうえでも、道具に対する信頼の念が社会的に形成される諸条件を究明することは、重要な課題であるとの合意が得られた。

2005年度

【館内研究員】 樫永真佐夫、中村雄祐(客員)、西尾哲夫、八杉佳穂、山中由里子
【館外研究員】 飯島明子、板垣竜太、大黒俊二、岡田裕成、萱のり子、佐藤健二、杉本史子、仲真紀子、原田範行、三瀬利之、八鍬友広、吉江貴文
研究会
2005年6月18日(土)13:30~(東京大学資料編纂所)
原田範行「テクスト生産を解剖する─近代イギリスの作者、出版社、読者、文体、教育、ジャーナリズム」
「全体議論」
2005年6月19日(日)10:00~(印刷博物館)
「プランタン=モレトゥス印刷所と近代西欧出版文化に関する研究打ち合わせ」
2005年10月29日(土)13:30~(大演習室)
八鍬友広「往来物のテクスト学」
吉江貴文「近代ボリビアにおける地籍図の導入プロセスと先住民社会」
2005年11月26日(土)13:30~(大演習室)
飯島明子「修史・「古典」の創造・アーカイブズ ─ タイ国における「イサーン(東北タイ)史」の生成をめぐる諸問題を中心に」
山中由里子「初期イスラーム歴史学における口承性と記述性」
2006年2月3-4日(土)
国際シンポジウム「東南アジア大陸部の書承文化
2006年3月25日(土)13:30~ / 26日(日)10:00~(大演習室)
佐藤健二「社会調査のテクノロジーとテクスト学」
板垣竜太「朝鮮の地域エリートと植民地権力-文書使用に注目して」
三瀬利之「行政的読み書きの日常的実践-大英帝国のインド支配と官僚制」
研究成果

本年度は、共同研究会を5回開催した。開催日、報告タイトル、報告者氏名は以下のとおり。第1回研究会は東京大学史料編纂所、第2回以降は民博で開催された。

第1回研究会(6月18-19日)
「テクスト生産を解剖する-近代イギリスの作者、出版者、読者、文体、教育、ジャーナリズム」(原田範行)&「プランタン=モレトゥス印刷所と近代西欧出版文化に関する研究打ち合わせ」(全員参加)
第2回研究会(10月29日)
「往来物のテクスト学」(八鍬友広)&「近代ボリビアにおける地籍図の導入プロセスと先住民社会」(吉江貴文)
第3回研究会(11月26日)
「修史・「古典」の創造・アーカイブズ-タイ国における「イサーン(東北タイ)史」の生成をめぐる諸問題を中心に」(飯島明子)&「初期イスラーム歴史学における口承性と記述性」(山中由里子)
第4回研究会(2月3-4日)
国際シンポジウム「東南アジア大陸部の書承文化」
第5回研究会(3月25-26日)
「社会調査のテクノロジーとテクスト学」(佐藤健二)&「朝鮮近代地域社会の支配体制と教育」(板垣竜太)&「行政的読み書きの日常的実践-大英帝国のインド支配と官僚制」(三瀬利之)

なお、第4回研究会は、機関研究「テクスト学の構築」のプロジェクトである国際シンポジウムを兼ねて開催された。

研究成果の概要

本年度の共同研究では、テクストと社会の相互作用に焦点が当てられた。テクストはその生産・流通・参照・保管の過程で社会に働きかけ、社会を成型すると同時に社会により成型される。その相互作用の様態の解明が目指された。

研究会では、「テクスト・コミュニティ」というモデルが提示され、特定の地域・時代の事例に基づいて、その有効性が検証された。テクスト・コミュニティとは、人びとが特定のテクストの生産・流通・参照・保管のサイクルに参与することにより成り立つ共同体を意味する。テクストを核として社会関係が形成され、それと同時にテクストの利便性・真正性が社会的に認知されるわけである。この概念により、社会が新たな技術を要請し、その技術が社会を変える双方向的プロセスを同時に把握することが可能になった。

本年度はまた、テクストと権力の関係についても、集中的な議論が交わされた。人間の管理と統御というテクストの重要な機能が、具体的事例に基づいて多角的に検討された。

共同研究会に関連した公表実績
出版
原田範行「代作、合作、贋作にみるイギリス18世紀文学」『中部英文学』(日本英文学会中部支部)55:1-13,2006年3月刊行予定。
Harada, Noriyuki, "'Like the Monument': Samuel Johnson's 'Irene' Reconsidered".『杏林大学外国語学部紀要』17:78-105, 2006年3月刊行予定.
Iijima, Akiko, "A Historical Approach to the Palm-Leaf Manuscripts Preserved in Wat Mahathat, Yasothon (Thailand)". In Kongdeuane Nettavong et al. (eds.) The Literary Heritage of Laos: Preservation, Dissemination and Research Perspectives (Collected Papers in Lao, Thai and English from the International Conference in Vientiane, 8-10 January 2004), pp.341-357, Vientiane (Lao P.D.R.): The National Library of Laos, November 2005.
板垣竜太「朝鮮/日本をめぐる記憶の場」『現代思想』33(6):116-125,2005年5月。
板垣竜太「どぶろくと抵抗-植民地期朝鮮の「密造酒」をめぐって」伊藤亞人先生退職記念論文集編集委員会編『東アジアからの人類学-国家・開発・市民』風響社,2006年3月刊行予定。
樫永真佐夫「ベトナムの黒タイ村落における固有文字の継承」『ことばと社会-多言語社会研究』(三元社)9:29-51,2005年。
樫永真佐夫「プロジェクト 東南アジア大陸部の書承文化」『民博通信』111:18-19,2005年。
萱のり子「表現と鑑賞の架橋-書の実践を通しての鑑賞教育に関する考察」『美術科研究』(大阪教育大学美術教育講座)22:33-52,2005年7月。
萱のり子「元永本の美学」『和歌が書かれるとき』(シリーズ和歌をひらく第2巻)177-198頁,岩波書店,2005年12月。
Laime Ajacopa, Teofilo, "Analisis del bilinguismo y alfabetizacion de las participantes del curso de tejido, CEMVA", in Clara Lopez Beltran & Akira Saito (eds.) pp.133-148, 2005.
Lopez Beltran, Clara, "Lo que se escribe y lo que entiende: El lenguaje escrito en la sociedad colonial de Charcas (Bolivia)", in Clara Lopez Beltran & Akira Saito (eds.) pp.9-26, 2005.
Lopez Beltran, Clara & Akira Saito (eds.) Usos del documento y cambios sociales en la historia de Bolivia (Senri Ethnological Studies 68), National Museum of Ethnology, 2005.
仲真紀子・竹田久美子「書くことへの期待と書くことの効果」『書字行為と言語能力の発達との関係に関する経年的研究(平成15-18年度科学研究費補助金基盤研究B1中間報告)』3-14頁,2005年。
仲真紀子編『認知心理学の新しいかたち』誠信書房,2005年。
仲真紀子「子どもは出来事をどのように記憶し想起するか」内田伸子編『心理学-こころの不思議を解き明かす』131-159頁,光生館,2005年。
Naka, Makiko & Yoichi Maki, "Belief and Experience of Memory Recovery", Applied Cognitive Psychology, in press.
Nakamura, Yusuke & Yoshiaki Hisamatsu, "Documentos para tejedores: Practicas del manejo del documento en un taller de artesania para las mujeres bilingues (Sucre, Bolivia)", in Clara Lopez Beltran & Akira Saito (eds.) pp.97-132, 2005.
Nakamura, Yusuke & Takafumi Yoshie, "El impacto de los mapas modernos y la propiedad de la tierra: El caso de dos provncias de La Paz (Bolivia), 1880-1920", in Clara Lopez Beltran & Akira Saito (eds.) pp.73-95, 2005.
岡田裕成「アンデス植民地美術論における「メスティソ(混血)」概念」関雄二・木村秀雄編「歴史の山脈-日本人によるアンデス研究の回顧と展望」(国立民族学博物館調査報告55)91-117頁,大阪:国立民族学博物館,2005年。
大黒俊二『嘘と貪欲-西欧中世の商業・商人観』名古屋大学出版会,2006年3月刊行予定。
Saito, Akira, "Las misiones y la administracion del documento: El caso de Mojos, siglos XVIII-XX", in Clara Lopez Beltran & Akira Saito (eds.) pp.27-72, 2005.
佐藤健二「ことばはなぜ単純化されるのか-「理屈」の使い方・乗り越え方」『論座』(朝日新聞社)10月号,238-244頁,2005年。
佐藤健二「地域社会へのリテラシー-調査史に学ぶ」地域社会学会編『地域社会学の視座と方法』(講座地域社会学第1巻)東信堂,2006年3月刊行予定。
佐藤健二「歴史と出会い,社会を見いだす」苅谷剛彦編『いまこの国で大人になるということ(仮)』紀伊国屋書店,2006年3月刊行予定。
杉本史子「大隅国・薩摩国 島津家と国絵図」国絵図研究会『国絵図の世界』柏書房株式会社,2005年7月。
杉本史子「「書物」としての絵図・「草紙」としての絵図―国図と出版統制 絵図の時代①」『東京大学史料編纂所画像史料解析センター通信』31号,2005年10月。
杉本史子「地図と絵画の間―一覧図の世界 絵図の時代②」『東京大学史料編纂所画像史料解析センター通信』32号、2006年1月。
杉本史子「十八世紀、秀吉への謀反を演じるということ-並木正三「三千世界商往来」と近世社会」藤田達生編『近世成立期の大規模戦争―戦場論(下)』岩田書院,2006年3月刊行予定。
Yamanaka, Yuriko & Tetsuo Nishio (eds.) The Arabian Nights and Orientalism: Perspectives from the East and West, London: I.B. Tauris, 2005.
Yamanaka, Yuriko, "Alexander in the Thousand and One Nights and the Ghazali Connection". In Yuriko Yamanaka & Tetsuo Nishio (eds.) The Arabian Nights and Orientalism: Perspectives from the East and West, pp.93-115, London: I.B. Tauris, 2005.
研究集会(口頭発表)
原田範行「イギリスにおける<文学>の誕生」(シンポジウム司会・講師)日本英文学会第77回全国大会シンポジウム第1部門,2005年5月。
Harada, Noriyuki, "Publishing Enlightenment: Reformation of Language and Print in the Modern Japan". Paper delivered at the conference Material Cultures and the Creation of Knowledge, Centre for the History of the Book, The University of Edinburgh, 22 July 2005.
原田範行「代作、合作、贋作にみるイギリス18世紀文学」日本英文学会中部支部第57回大会特別講演,2005年10月。
飯島明子「オーラル・ヒストリーによるセーンウィー小史に向けて-(1)ソーブア・ファミリーの人々」科学研究費補助金「ミャンマー少数民族地域における生態資源利用と世帯戦略:広域比較に向けて」2005年度中間報告会,鹿児島大学総合研究博物館,2005年11月5日。
Ishizaki, Chikage & Makiko Naka, "The Effect of Retrieval on Accuracy-Confidence Relationship for Recognition Memory", Society for Applied Research on Memory and Cognition, Wellington, New Zealand, 2005.
Itagaki, Ryuta, "'Seoul' Viewed from a Distance: Colonial Experiences Inscribed in Diaries". Paper delivered at the conference Urban Culture in Colonial Korea, Institute of Asian Research, University of British Columbia, 18 February 2006.
Kaji, Yuichi & Makiko Naka, "Source Monitoring of Memory for Actions", Society for Applied Research on Memory and Cognition, Wellington, New Zealand, 2005.
Lopez Beltran, Clara, "Usos del documento y cambios sociales en la historia de Bolivia". Ponencia dada en la conferencia Bolivia y su historia en perspectiva japonesa, Embajada del Japon, Academia de la Historia, Carrera de Historia de la Universidad Mayor de San Andres, y Biblioteca y Archivo Historico del H. Congreso Nacional, 22 agosto 2005.
槙洋一・仲真紀子「大学生の自伝的記憶の特徴-自発的分類課題による想起内容の分析」日本心理学会第69回大会,2005年。
見崎研志・仲真紀子「記憶促進における反復書記効果に関する研究-繰り返し書きながら覚えることによって覚えやすくなるか」日本心理学会第69回大会,2005年。
仲真紀子「無意味つづり産出課題における制約とその緩和」日本心理学会第69回大会,2005年。
Nakamura, Yusuke, "The Introduction of Cadastral Maps in Modern Latin America: Indigenous Andean Societies at the Turn of the 20th Century". Paper delivered at the conference Material Cultures and the Creation of Knowledge, Centre for the History of the Book, The University of Edinburgh, 24 July 2005.
Saito, Akira, "The Jesuit Mission and the Administration of Documents: The Case of Mojos, Lowland Bolivia". Paper delivered at the conference Material Cultures and the Creation of Knowledge, Centre for the History of the Book, The University of Edinburgh, 23 July 2005.
Saito, Akira, "Las misiones y la administracion del documento: El caso de Mojos, siglos XVIII-XX". Ponencia dada en la conferencia Bolivia y su historia en perspectiva japonesa, Embajada del Japon, Academia de la Historia, Carrera de Historia de la Universidad Mayor de San Andres, y Biblioteca y Archivo Historico del H. Congreso Nacional, 22 agosto 2005.
佐藤健二「野の学問の苦境」第57回日本民俗学会公開シンポジウム「野の学問とアカデミズム」2005年10月8日。
Sato, Kenji, "The Birth of Kudan: An Analysis of a Monster from the Perspective of Historical Sociology". UT-SNU合同セミナー2005,東京大学,2005年10月29日。
佐藤健二「歴史社会学とは何か」愛知学院大学公開研究会,2006年2月16日。
杉本史子「沈黙の大地-幕末期、出版文化と一覧図」書物と社会変容研究会,2005年。
杉本史子「国図と出版文化―身分社会と文化生産」茨城大学社会連携支援事業・日本地理学会2005年秋期学術大会,茨城大学,2005年9月
山中由里子「二本角が表すもの-西アジアにおけるアレクサンドロス大王の神聖化」同志社大学一神教学際研究センター・日本オリエント学会共催公開講演会,2005年12月17日。
山中由里子「アレクサンドロス伝説を追って-プセウド・カリステネスからオリバー・ストーンまで」みんぱくゼミナール,国立民族学博物館,2006年2月18日。
Yoshie, Takafumi, "El impacto de los mapas modernos y la propiedad de la tierra: El caso de dos provncias de La Paz (Bolivia), 1880-1920". Ponencia dada en la conferencia Bolivia y su historia en perspectiva japonesa, Embajada del Japon, Academia de la Historia, Carrera de Historia de la Universidad Mayor de San Andres, y Biblioteca y Archivo Historico del H. Congreso Nacional, 22 agosto 2005.
電子媒体
原田範行「テクスト学基本文献解題 Donald F. McKenzie, Bibliography and the Sociology of Texts」
  http://www.r.minpaku.ac.jp/nmesaito/bunken.html,2005年。
三瀬利之「テクスト学基本文献解題 Michael T. Clanchy, From Memory to Written Record: England 1066-1307」
  http://www.r.minpaku.ac.jp/nmesaito/bunken.html,2006年。
中村雄祐「テクスト学基本文献解題 Sylvia Scribner & Michael Cole, The Psychology of Literacy」
  http://www.r.minpaku.ac.jp/nmesaito/bunken.htmll,2005年。
齋藤晃「テクスト学基本文献解題 Gary Urton, Signs of the Inka Khipu: Binary Coding in the Andean Knotted-String Records」
  http://www.r.minpaku.ac.jp/nmesaito/bunken.html,2006年。
杉本史子「テクスト学基本文献解題 高木昭作『江戸幕府の制度と伝達文書』」
  http://www.r.minpaku.ac.jp/nmesaito/bunken.html,2005年。

2004年度

【館内研究員】 樫永真佐夫、西尾哲夫、八杉佳穂、山中由里子
【館外研究員】 飯島明子、板垣竜太、大黒俊二、岡田裕成、萱のり子、佐藤健二、杉本史子、仲真紀子、中村雄祐、林みどり、原田範行、三瀬利之、八鍬友広、吉江貴文
研究会
2004年11月13日(土)13:30~(大演習室)
齋藤晃「テクスト学の地平」
2005年3月5日(土)13:30~(第3セミナー室)
中村雄祐「認知的人工物とテクスト」
仲真紀子「書くことの機能-書くことへの期待と書いて覚える効果」
研究成果

本年度は、関連する学問分野におけるテクスト研究の経緯と現状を把握するとともに、諸分野を横断するかたちで研究対象、問題設定、方法論などのすりあわせを行い、今後の議論のための共通の場を構築することを目指した。2回の共同研究会における報告とその後の議論では、心理学や認知科学、言語学、表象論における従来の議論を再考し、総合的なテクスト学の構築に必要な概念や方法を模索し、その有効性を検討した。

関連諸科学におけるテクスト研究は、モノ-意味、および普遍-特殊のふたつの軸により、整理することができる。モノ-意味の軸では、支持体や表記の生産や流通を解明する研究と意味生成の過程を分析する研究が対比され、普遍-特殊の軸では、人間の基本的認知能力を重視する研究と地域的・時代的特殊性を掘り下げる研究が対比される。これらの二重の対立を媒介するための新たな方向を見出すことが、今後のテクスト学の課題といえよう。

共同研究会に関連した公表実績
編著書
Lopez Beltran, Clara & Akira Saito (eds.), Usos del documento y cambios sociales en la historia de Bolivia (Senri Ethnological Studies 68), National Museum of Ethnology. 2005.07.15
論文
仲真紀子・竹田久美子「書くことへの期待と書くことの効果」『書字行為と言語能力の発達との関係に関する経年的研究』(平成16年度科学研究費補助金成果報告書)。(印刷中)
原田範行「ジャーナリズムの起源」『英文学論考』(立正大学英文学会)第31号、57-80頁、2005年3月。
原田範行「文学的表象としてのジョンソンの『英語辞典』再考」『杏林大学外国語学部紀要』第17号、89-106頁、2005年3月。
樫永真佐夫「黒タイ-黒タイの拡散とその現在」綾部恒雄監修、林行夫・合田濤編『講座世界の先住民族 ファースト・ピープルズの現在2-東南アジア』明石書店、123-139頁、2005年。
樫永真佐夫「ベトナムにおける黒タイ家霊簿の現在」塚田誠之・長谷川清編『中国の民族表象』風響社。(印刷中)