国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
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生活用品から見たライフスタイルの近代化とその国別差異の研究

研究期間:2014.10-2017.3 代表者 鏡味治也

研究プロジェクト一覧

キーワード

生活用品、ライフスタイル、近代化

目的

本研究は、世界各地の衣食住にかかわる生活必需品の調査を通じて、その変化が伝統的生活様式から近代的生活様式への変化にいかに連動し、またその近代的生活様式が世界的な共通性を示しつつ、なお国ごとの差異をどのような面で保持しているかを検証し、近代化の一般性と国ごとの個別性およびその要因を考察することを目的とする。国家制度や生業経済の近代化は、住民生活のレベルでは生活様式の変化として経験される。生活様式の近代化は、衣類や台所用品、また家具や部屋の間取りの刷新と連動している。そうした生活用品の変化という物質文化研究を切り口に、生活様式が近代化に伴っていかに変化したかをあぶりだそうとするのが本研究の狙いである。生活の近代化には世界規模での画一性が認められる一方、衣食住の伝統慣行に由来する国ごとの差異も予測され、近代化の過程に文化的差異が関与していることを示唆している。本研究ではそうした「近代化」の一般理論についても物質文化の観点から検討を加える。

2016年度

専攻して実施したインドネシアでの科研調査の際に使用した生活用品リストは、他の地域ではなかなか使いにくいことがこれまでの研究発表において指摘されたので、そうした生活用品を必要としている生活様式をあぶり出すために本研究会で試作した質問表を用いて、さらに参加者それぞれの調査地での試行調査を実施し発表してもらうとともに、質問表の修正を随時ほどこし、より汎用的な質問表の作成をめざす。あわせて、共同研究会最終年度として、これまでの検討結果をもとに、国別、地域別の生活様式と生活用品の比較を試みる。研究会には随時メンバー以外の参加者も特別講師として招き、試行調査の結果を報告してもらう。

【館内研究員】 宇田川妙子、笹原亮二、関雄二、野林厚志
【館外研究員】 阿良田麻里子、金子正徳、田村うらら、中谷純江、西本陽一、古本嘉章、松村恵里
研究会
2016年5月7日(土)14:00~17:30(国立民族学博物館 大演習室)
古谷嘉章(九州大学)「生活用品の物質性」
鏡味治也(金沢大学)「生活用品調査で目指すこと」
出席者全員・全体討論
2016年11月5日(土)14:00~17:30(国立民族学博物館 第3演習室)
笹原亮二(国立民族学博物館)「量の可能性・再々説――民博所蔵大村しげコレクションを中心に」
特別展見学
出席者全員・全体討論
2016年12月11日(日)14:00~18:00(国立民族学博物館 第3演習室)
加賀谷真梨(特別講師・新潟大学)「波照間島における台所用品」
質疑
野林厚志(国立民族学博物館)「同化の手段としての近代化――台湾における「山胞」の生活改善の施策」
質疑・全体討論

2015年度

先行的にインドネシアでの資料収集のために作成した生活用品リストを、それ以外の世界各地で使えるように品目や構成を修正し、各地での生活様式をあぶり出すことができるような質問項目と用品リストの作成をめざす。その手だてとして、ひとまずインドネシア用に作ったリストを使って、研究会参加者がそれぞれ自分の研究フィールドで生活用品調査を実施してみる。本年度の研究会は、その試行調査の報告と、それにもとづく質問項目・用品リストの修正についての意見交換に時間を割きたい。研究会メンバーのほか、メンバーでカバーしきれない地域なども考慮して、随時メンバー以外に研究者にも試行調査を依頼し、特別講師として調査報告をしてもらう。

【館内研究員】 宇田川妙子、笹原亮二、関雄二、野林厚志、浜田明範
【館外研究員】 阿良田麻里子、金子正徳、田村うらら、中谷純江、西本陽一、古谷嘉章、松村恵里
研究会
2015年5月9日(土)14:00~17:30(国立民族学博物館 大演習室)
関雄二「ペルーでの生活用品試行調査」
浜田明範「アフリカでの生活用品試行調査」
出席者全員・意見交換
2015年11月14日(土)14:00~17:30(金沢大学サテライトプラザ 2階講義室)
松村恵里「インドでの生活用品試行調査」
田村うらら「トルコでの生活用品試行調査」
金沢大学大学院生「中国およびタイでの生活用品試行調査」
全体討論
2015年12月12日(土)14:00~17:30(国立民族学博物館 大演習室)
宇田川妙子「イタリアでの生活用品試行調査」
中谷純江「北インドでの生活用品試行調査」
出席者全員・意見交換

2014年度

2014年度は2回の研究会を行い、代表者による問題提起と、本研究の前身となったインドネシアでの生活用品調査のこれまでの実績・経験を報告し、議論の土台を確認するとともに、他地域研究者からのコメントを聴取する。

【館内研究員】 宇田川妙子、加賀谷真梨、笹原亮二、関雄二、野林厚志、浜田明範、古谷嘉章
【館外研究員】 阿良田麻里子、金子正徳、中谷純江、古谷嘉章、松村恵里
研究会
2014年11月22日(土)14:00~18:00(国立民族学博物館 第3演習室)
鏡味治也「参加者紹介、趣旨説明」
金子正徳「コトとモノの移ろいにみる消費と共有/共用――インドネシアを中心とする生活用品の事例から」
阿良田麻里子「インドネシアでの資料収集方法」
2014年12月13日(土)14:00~18:00(国立民族学博物館 大演習室)
鏡味治也「今回の研究会趣旨説明」
中谷文美「家事の文化――オランダの事例から」
出席者全員「生活用品資料収集上の問題点の検討」