国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

ミュージアムと研究機関の協働による制作者情報の統合(2014-2017)

科学研究費助成事業による研究プロジェクト|基盤研究(B) 代表者 丸川雄三

研究プロジェクト一覧

目的・内容

本研究は、文化財における制作者情報を対象に、これまでばらばらであった専門機関内の情報源をひとつにまとめて発信する「制作者情報統合データベース」の実現を目的とするものである。情報源として国立西洋美術館と東京国立近代美術館よりデータベースと目録・展示・図録資料を、東京文化財研究所より作家年鑑・論文・文書などの美術研究資料を集める。これらの資料をデジタル化技術とデータベースの連携技術、さらには国立情報学研究所が開発する横断的連想検索技術により集約・共有するとともに、専門的な知見をふまえた情報の分析と統合を実施する。研究成果は統合データベースとして発信し、全体的な有効性の確認として、我が国における代表的な文化財情報発信ウェブサイトである「文化遺産オンライン」との連携実証を行う。

活動内容

2016年度活動報告

本研究は、文化財における制作者情報を対象に、これまでばらばらであった専門機関内の情報源をひとつにまとめて発信する「制作者情報統合データベース」の実現を目的とするものである。情報源として国立西洋美術館と東京国立近代美術館より所蔵作品総合目録を、東京文化財研究所より美術研究資料として作家年鑑および作家調書を集めた。これらの資料をデジタル化技術とデータベースの連携技術、さらには国立情報学研究所が開発する横断的連想検索技術により集約・共有し、専門的な知見をふまえた情報の分析と統合を行った。研究成果を統合データベースの試作版としてまとめ、有効性を確認するために、我が国における代表的な文化財情報発信ウェブサイトである「文化遺産オンライン」との連携試験を実施した。
平成28年度の研究成果は以下の通りである。
1.(制作者情報の整備)東京文化財研究所が所蔵する制作者へのアンケート調査原簿(作家調書)のデジタルデータ分析と制作者情報の抽出を行い、一次情報源として制作者データベースに登録可能なデータを整備した。
2.(海外動向調査)アメリカの美術研究における制作者関係アーカイブズの現状と課題について、スミソニアン機構のアーカイブズ・オブ・アメリカンアート(AAA)の副所長と情報資源部長による公開講演会を実施し、講演記録を東京国立近代美術館のウェブサイトで公開した。さらにドクメンタ・アーカイヴのビルギト・ヨース氏の講演会を開催し、ドイツのアート・アーカイヴの現状について知見を深めた。
3.(情報基盤構築)平成27年度に発展させた制作者データベースシステムを用い、引き続き作品情報に基づく人名典拠管理機能や名寄せ機能の検討を行った。さらに文化遺産オンラインとの連携試験を実施した。登録されている作品情報および制作者情報との名寄せを行い、実データによる制作者データベースの有効性を確認した。

2015年度活動報告

本研究は、文化財における制作者情報を対象に、これまでばらばらであった専門機関内の情報源をひとつにまとめて発信する「制作情報統合データベース」の実現を目的とするものである。情報源として国立西洋美術館と東京国立近代美術館よりデータベースと目録・展示・図録資料を、東京文化財研究所より作家年鑑・論文・文書などの美術研究資料を集める。これらの資料をデジタル化技術とデータベースの連携技術、さらには国立情報学研究所が開発する横断的連想検索技術により集約・共有するとともに、専門的な知見をふまえた情報の分析と統合を実施する。研究成果は統合データベースとして発信し、全体的な有効性の確認として、我が国における代表的な文化財情報発信ウェブサイトである「文化遺産オンライン」との連携実証を行う。
平成27年度の研究成果は以下の通りである。
1.制作者情報について、東京文化財研究所の美術研究資料として、同研究所が毎年発行している日本美術年鑑の物故者記事より2,712件の美術関係者情報を収集するとともに、同研究所が戦前から行っている制作者へのアンケート調査原簿(作家調書)10,000件のデジタル化およびメタデータ付与を行い、一次情報資源としての活用方法を検討した。
2.情報基盤について、平成26年度に作成した制作者データベースプロトタイプを発展させ、作品情報に基づく人名典拠管理機能や名寄せ機能の開発を行った。試験データによる情報検索や分析が可能な統合データベースとしての有効性を確認した。また、平成27年度に引き続き、美術情報に関する海外動向調査を行うとともに、文化遺産オンラインとの具体的な連携に必要な要件について検討を行った。

2014年度活動報告

本研究は、文化財における制作者情報を対象に、これまでばらばらであった専門機関内の情報源をひとつにまとめて発信する「制作者情報統合データベース」の実現を目的とするものである。情報源として国立西洋美術館と東京国立近代美術館よりデータベースと目録・展示・図録資料を、東京文化財研究所より作家年鑑・論文・文書などの美術研究資料を集める。これらの資料をデジタル化技術とデータベースの連携技術、さらには国立情報学研究所が開発する横断的連想検索技術により集約・共有するとともに、専門的な知見をふまえた情報の分析と統合を実施する。研究成果は統合データベースとして発信し、全体的な有効性の確認として、我が国における代表的な文化財情報発信ウェブサイトである「文化遺産オンライン」との連携実証を行う。
平成26年度の研究成果は以下の通りである。
1.制作者情報について、国立西洋美術館の収蔵品データベースから446件、東京国立近代美術館の収蔵品データベースから2,200件の作家情報を抽出した。また、東京文化財研究所の美術研究資料として、講談社『近代日本美術事典』に収録されている1,252件の作家解説情報を収集するとともに、同研究所が戦前から行っている制作者へのアンケート調査原簿(作家調書)1,200件のデジタル化およびメタデータ付与を行い、一次情報資源としての活用方法を検討した。
2.情報基盤について、各機関で抽出、作成した作家情報を元にデータベース項目の検討を行い、データベースのプロトタイプを構築した。さらに制作者情報を試験的に登録し、情報検索や分析が可能な統合データベースとしての有効性を確認した。また、美術文献検索「アート・ディスカバリー」や、欧州のアーカイブズポータル「ヨーロピアナ」の動向を調査し、文化遺産オンラインおよび海外の美術情報サービスとの連携に必要な要件ついて検討を行った。