国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館外での出版物

マヤ文字を書いてみよう 読んでみよう

2005年3月10日刊行

八杉佳穂 著

白水社

出版物情報

主題・内容

中米のマヤ文明では平仮名や漢字と同じしくみをもつ文字が使われていました。本書は、解読作業が現在でも続いているマヤ文字の魅力を味わえる一冊。マヤ文字で名前も書けます。
3世紀から10世紀にかけて絶頂期を迎えた中米のマヤ文明。熱帯ジャングルの中にそびえ立つピラミッド、美しい土器や彫刻物など、その遺産は数知れませんが、なかでも複雑きわまりない形をした文字は芸術品といっていいほど洗練され、見る者を魅了します。
一九世紀後半からマヤ文字の解読が試みられ、多くのことが判明しましたが、いまだ解読途中で、日々新しい読み方が提案されています。
その解読の過程で、マヤ文字は漢字仮名交じりである日本語の表記方法とよく似ていることがわかりました。つまり漢字にあたる文字と仮名にあたる文字の両方が使われていたのです。また、ふりがなや送りがなに相当する文字も見つかっています。
本書は、石碑や絵文書、土器などに記された王名や地名、色や方角を表わす文字、また独特な暦や数字などに触れながら、マヤ文字の魅力を存分に味わえる一冊です。
著者は日本におけるマヤ文字解読の第一人者。本書を読めばマヤ文字で名前も書けます。