国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
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館外での出版物

グローカリゼーションとオセアニアの人類学

2012年8月20日刊行

須藤健一 編

風響社

出版物情報

主題・内容

オセアニアは海洋に分断された典型的ローカルながら、古来から島嶼間航海により広範で密接な交流を行ってきた。島人は、グローバル化の激流に棹さし、強い文化と「祖先のやり方」とを相互に接合して自分たちのものを生み出してきた。本書は、開発・伝統・移民・観光などの現場において行われた多様な受容の有り様を通し、島世界に生きる人びとの素顔を描いている。

目次

序   須藤 健一
●第Ⅰ部 人の移動とアイデンティの形成
一.単なる「出身」、それとも「エスニシティ」?――ヴァヌアツ・ルガンヴィル市におけるマン・プレス概念(吉岡政德)
二.ヤップ州離島から見た国家と国民のスケッチ(柄木田康之)
三.キリバス離島における村集会所の崩壊と再興――グローカル化装置の再領土化(風間計博)
四.混血から見るグローカリゼーション――パプアニューギニアにおける華人の土着化の諸相(市川哲)
●第Ⅱ部 民主化・近代化と伝統の相克
五.選挙制度のグローカリゼーション──サモアの近代(山本真鳥)
六.トンガ王国の政治改革と君主制への固執(須藤健一)
七.ポスト「ポスト・コロニアル」状況下のフィジー――四度目のクーデターのあとで(橋本和也)
八.パラオ共和国における出産のグローカリゼーション――出産儀礼に関する近年の動き(安井眞奈美)
九.グローバル化する精神科医療とサモアの精神疾患――マファウファウの病気をめぐって(倉田誠)
●第Ⅲ部 開発と観光への展望
一〇.疎外される州民――ソロモン諸島における地方分権化と開発的公共圏(関根久雄)
一一.想像の「オセアニア」――ヴァヌアツ・アネイチュム島観光におけるローカリティ(福井栄二郎)
一二.伝統文化の振興と観光資源化――パプアニューギニア、ナショナル・マスク・フェスティバルをめぐって(林勲男)
あとがき
索引