国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

在学生の研究内容

更新日時:2019年3月11日

星野麗子HOSHINO Reiko

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専攻

比較文化学専攻

指導教員

主指導教員:韓敏/副指導教員:藤本透子

研究題目

中国内陸部における客家文化の観光開発と日常実践をめぐる人類学的研究―四川省洛帯鎮を中心に―

研究キーワード

中国、客家、観光開発、エスニシティ、儀礼

研究の概要

本研究は、中国四川を調査地に、漢族のサブ・エスニックグループである客家の形成メカニズムの解明を目的とする。
これまでの客家研究では、広東省、福建省の沿岸地域における客家アイデンティティの考察や、メディア表象に伴う当該社会の慣習や知識の変容に関して焦点があてられてきた。沿岸地域を中心に居住する客家の人々は、海外に移住を繰り返す、華僑華人としても注目されてきた。それに対し本研究では、中国に広く分布する客家地域の中で、周辺に位置づけられ、少数民族も雑居する西部の四川を調査地とする。海外と直接影響の少ない四川の客家が、歴史文献の中でどのように記述され、近年どのように注目され、客家と自称する人々はどのような文化実践をしているのか、本研究では特に、現地のローカルな儀礼や会館に着目して考察する。
本研究は、グローバルな客家の動きと、中国国内各地域における客家との相互関係を考察すると共に、他の客家地域との比較分析への展開を目指す。

研究成果レポート