在学生の研究内容
更新日時:2012年8月6日
伊藤渚ITO Nagisa
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専攻
比較文化学
指導教員
主指導教員:吉田憲司/副指導教員:平井京之介
研究題目/研究キーワード
■研究題目
ラオス北部サムヌア地方における「伝統」織物の技術伝承とその変容
■研究キーワード
織物、技術、実践、ジェンダー、グローバリゼーション
研究の概要
■調査地
フアパン県サムヌア郡・サムタイ郡周辺地域
■研究の対象
織物活動に関わる女性とその家族
■研究の目的
サムヌア・サムタイ地方はともに、織物の盛んな地域として国内外で知られている。現在、手織布や手織布から仕立てられる民族衣装の筒型スカート「シン」は「ラオス」の象徴となっているが、同地域はそれらの主要な供給地となっている。しかし、同地方の女性たちの間には、織物が商品化する以前から、織物ができることに高い価値を置く傾向があった。織物活動は、日常生活の中に埋め込まれており、贈与による社会関係の形成や女性性の構築に深く関与する重要な文化要素のひとつであるからである。
国家としてのラオスは、この半世紀ほどの間に大きな社会変化を繰り返し経験してきた。ベトナム戦争中、フアパン県にはベトナムのヴェトミンと共闘した社会主義革命勢力の本拠地が置かれていたため、アメリカによる爆撃の標的となった。戦争終結後も、今世紀に入るまで外国人の自由な立ち入りが禁止されており、フアパン県では長期にわたる調査は行われてこなかった。そして、現在、市場化・近代化による急激な社会変化や自然環境の変化の中にある。織物も、そうした社会変化と無関係ではない。たとえば、織物で得られる現金収入は、教育や医療へのアクセスと密接に結びついており、織物は社会変化に対応する手段であるばかりか、社会変化を加速する要因ともなっている。
本研究は、そのような様々な変化の中で、布とその製作技術が社会とどのように関わりあっているのか、様々な社会変化の中でそれらが相互に影響を与え合いながらどのように維持/変化しているのかを明らかにすることを通して、当該地域で織物が盛んな理由を解明しようとするものである。







