国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

在学生の研究内容

更新日時:2017年3月16日

田村卓也TAMURA Takuya

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専攻

比較文化学専攻

指導教員

主指導教員:飯田卓/副指導教員:池谷和信

研究題目/研究キーワード

■研究題目
ケニア沿岸州ワシニ島における資源獲得と利用のための知恵―海との関わりを通して―

■研究キーワード
知識、不確実性、かご漁、スワヒリ、ケニヤ共和国

研究の概要

ソマリアからモザンビークに至る、インド洋に面したアフリカ大陸東部の沿岸はスワヒリ海岸とよばれています。この地域では、魚類を対象としたかご漁が古くから行われており、現在でも主要な漁法のひとつとなっています。

餌を入れたかごを水底に沈め、中に入った魚を捕獲するかご漁は、一見すると非常に単純な漁法にも見えますが、漁撈者たちは日々の漁の中において、かごの沈め方や餌の選択、漁具の改良などを通して、少しでも多くの漁獲を得ようと様々な試みを行っています。

本件研究ではケニヤ共和国沿岸南部のワシニ島を調査地として、多様な漁撈者たちが行うかご漁の様子についての詳細な記述を行い、漁撈者たちが漁獲の不確実性を少しでも軽減しようと行っている様々な試みを、漁撈者たちの知識に注目しながら検討します。ケニヤの海面漁業が抱える問題点や、ローカルな社会的・文化的背景にも目を配りながら検討を進め、本研究をスワヒリ海岸に生きる人々と海との関わりをひろく考えていくための糸口にしたいと考えています。

フィールドワーク写真

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浅瀬に沈められたかごと漁撈者

研究成果レポート