国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館長だより

館長だより
2013年03月15日

ヨーロッパの博物館学の研究者の訪問

 ドイツからエリザベス・テートマイヤー(E. Tietmeyer)さん(ヨーロッパ諸文化博物館長)とイギリスからインゲ・ダニエルズさん(オックスフォード大学社会・文化人類学研究所講師)が森明子教授主催の国際シンポジウム「文化を展示すること―日本とヨーロッパの遠近法を考える」に参加するために訪館した。
 彼女たちとは、ヨーロッパの博物館でヨーロッパ文化と日本文化を展示し、日本の博物館でヨーロッパを展示する際の民族誌的な展示の在り方についての意見を交換した。また、本館のヨーロッパ展示をみて、テートマイヤーさんはキリスト教の展示が一宗派に偏っていることを批判はしたものの、展示の視点が庶民の生活に焦点当てていることを評価した。また、インゲさんは、本館のヨーロッパ展示では各国のパンを並べるなど、ヨーロッパの博物館では考えられない日常的な生活の姿を表現していることに関心を示していた。彼女は奈良女子大学で日本の家庭生活を研究してJapanese House: Material Culture and the Modern Home(2010)を著わした。そして昨年、ロンドンのジェフリー(Geffreye)博物館では日本のイエをテーマに展示を行った。その際、畳の間に靴のまま上がったり、逆に「聖なる空間」として遠目に立ち去るなど、「異質な」日本の家に対するイギリス人の多様な対応についての面白さを語っていた。

2013年03月15日 15:36 | 全体 海外からの来客