国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館長だより

館長だより
2013年04月18日

サウジアラビア大使からの贈り物

 駐日サウジアラビア大使館からムサ・ムハンマド・オマル(Musa Muhammed Omar)大使館顧問、ムーサ・ビンスべート(Musa Bin Subait)通信管理事務員ら3名が来館し、サウジアラビアの遊牧民の民族資料35点と9種類の図書の寄贈を受けた。これは昨年4月に同国大使アブドゥルアジーズ・トルキスターニ(Abdulaziz A. Turkistani)が訪館された際に、サウジアラビアの人びとの生活と文化を日本の人びとに知ってもらうためにそれらを贈ると語ったものである。まことに光栄なことである。
 ムサさんは、1969年から国費留学生として早稲田大学に留学し、建築の勉強をして丹下健三建築事務所につとめたりしたが、1970年代から現在まで駐日大使館に勤務している。丹下健三は1960年代からサウジアラビアの都市建築に貢献していたとのこと。ムサさんは帰国して教鞭をとったリアド大学で留学中の本館名誉教授の故片倉もとこさんと会い、彼女が遊牧民の調査を行うための助言をしたという。
 ムサさんは本館の西アジア展示場のキスワ(カアバ聖殿にかけた黒い幕)を見て、これが大阪万博のサウジアラビア館に展示されたものでサウジ政府が寄贈したことをご存知で、この種の完全なキスワは本館とニューヨークの国連本部にしかない、貴重なものだと説明した。また、リニューアルした日本の文化展示の「祭りと芸能」コーナーが印象的で、日本文化の美しさと人びとのエネルギッシュな力を感じたと述べていた。寄贈された標本資料は展示に使うなど、研究に役立てることにしたい。

2013年04月18日 16:36 | 全体 海外からの来客