国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館長だより

館長だより
2013年05月01日

アリラン展と韓国国立民俗博物館長の訪問

 韓国国立民俗博物館は昨年に同館で開催した「歴史の中のアリラン展」を世界巡回展として海外で展示することになり、その第一歩を本館から始めることになった。本館では韓国民博の申し出を喜んで受け入れ、企画展「アリラン―The Soul of Korea」として5月2日から6月11日にかけて開催している。韓国民博と本館は、20年前から「学術協定」を締結し、連携展示や映像共同撮影などの共同事業を行ってきた。今回の企画展もその一環で朝倉敏夫教授の企画のもとに実現の運びとなった。韓国民博側は、400点の展示品の輸送とその展示のために5名のスタッフを派遣してくれた。
 5月1日の企画展開催式典には、韓国からは韓国民博館長千鎭基さん、韓国旌善アリラン研究所長秦庸瑄所長と旌善郡立アリラン芸術団の方々、国内からは駐大阪大韓民国総領事李賢主さん、駐神戸総領事李成權さんはじめ、在大阪ロシア連邦総領事ナイリ・M・ラチーポフ(Naiyl Latypov)さん、在大阪モンゴル国総領事チョナイ・クランダ(Chonai Kulanda)さんなど多くの方が参加してくださった。
 アリランは我々世代にはなじみ深い歌で若い頃にはよく聞き歌ったものであるが、その意味については理解せずにいた。アリランは、コリアン(朝鮮半島に出自する人々)にとっては、喜怒哀楽、安らぎと怨念、意に反して故郷を離れた人々の人生やふるさとへの思いなど実に多くのことを意味している。そしてアリランの歌は、時代を、国境を、そして世代を超えて生活の中で歌い継がれてきた。今や民族の心を一つにする「国民歌」になっており、ユネスコの無形文化遺産に登録された。開会式では、旌善郡立アリラン芸術団の6名の方々がアリランの歌を披露してくださった。
 アリラン展は、本館の後東京へ、その後はアメリカ、カナダ、ロシアなどを巡回する予定である。韓国民博の千館長とは、今後の両館での共同研究や連携研究などの実施に向けて協力関係を強めることで合意に達した。

2013年05月01日 14:58 | 全体 海外からの来客