国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館長だより

館長だより
2013年06月21日

アマゾン研究者の訪問

 長いことアマゾン先住民社会で調査研究を行ってきたウイリアム・バレエ(William Balée)さん(チューレーン大学人類学部教授)が企画展「アマゾンの生き物文化」を観覧するために訪れた。ブラジル・アマゾンのカアポール(Ka’apor)、シング川流域のテンベ(Tembe)やボリビア・アマゾンのシリオノ(Siriono)など多くのアマゾン先住民社会で植物利用、歴史生態や文化について民族誌や多くの著書を出している。バレエさんは、本館の池谷和信教授とアマゾン研究をとおして親交があり訪館となった。
 アマゾンの開発により、近年、森林伐採後に新たな遺跡が発見されている。この状況にたいして、バレエさんは、歴史生態学の視点から、スペイン人がやってくる以前にアマゾンには現在より複雑な社会があったのではないかとみて研究を進めている。
 また、企画展については、「比較的限られた空間における素晴らしい展覧会である。なぜなら、統一テーマに基づきながらも、アマゾン川流域の現場で観察することができる様々な生態的関係の多くを示しているからである。観覧者はアマゾン川流域の人々と動物との関係を、宗教的、芸術的、技術的、概念的に多様な表現の中で、またその順列と組み合わせの中で把握することができる。」と述べている。つまり、池谷さんの自然と生き物と人間のハーモニーのある姿を展示しようというねらいを評してくださったといえよう。 

2013年06月21日 14:40 | 全体 海外からの来客