国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館長だより

館長だより
2015年02月24日

タイのチェンマイ国立博物館長の訪問

チェンマイ国立博物館長のニタヤー・カノックモンコン(Nitaya Kanokmongkol)さんが、本館が進めている東南アジアの展示のリニューアルに協力してくれた。ニタヤさんは、2月21日・22日にかけて本館教授の園田直子さんが組織した国際シンポジウム「アジアにおける新しい博物館・博物館学の展望」に参加するために訪館し、その後滞在して東南アジア展示に助言をしてくれたものである。タイ研究者で本館教授の平井京之介さんと展示場の展示等について検討した。とりわけ、上座部仏教のタイの仏像の展示に関して台座の装飾などについて細心の注意を払ってくれたとのこと。
国際シンポジウムは、本館から10名、国内外から15名の参加者と、関係者40名が出席した。ニタヤさんは、タイの農村部で寺院やコミュニティの博物館がさかんに行っている村おこしや伝統遺産の保存と展示などの活動について報告してくれた。本シンポジウムには、ニタヤさんの他、タイのカンチャナピセーク博物館長のジェルニー・インチャートチャイ(Jarunee Incherdchai)さん、ミャンマーからは、元文化相副局長のヌムラザン(Nu Mra Zan)さんとネピドーの国立博物館長ヤイヤイティン(Aye Aye Thinn)さん、モンゴルからは、モンゴル科学技術大学教授のイチンコルロー・ルハグバスレン(Ichinkhorloo Lkhagvasuren)さんとモンゴル文化遺産センター長ゴンボジャフ・エンクバト(Gombojav Enkhbat)さんが参加して、それぞれの国の博物館の抱える問題と将来構想について報告した。
本シンポジウムへの外国人参加者は、本館がJICAの支援を受けて1994年から行ってきた「博物館学研修コース」の終了生が中心である。現在までの研修修了生は216名になるが、ルハグバスレンさん、ヌムラザンさんとジェルニーさんは、研修コースの第一期生である。
本館では、2012年から3年間、日本学術振興会研究拠点形成事業B.アジア・アフリカ学術基盤形成型「アジアにおける新しい博物館・博物館学創出のための研究交流」の一環として、モンゴル、ミャンマー、タイで博物館学修了生のフォローアップを兼ねて現地講演会やワークショップを行ってきた。その各国での現地国際集会を組織してくださったのが、上記の第一期生の方々である。
民博で2月に開催したシンポジムは、21年にわたる博物館学研修コース事業を評価し、3年間行った現地ワークショップをふまえてアジア地域の博物館の今後の展開について議論するために開催されたものである。
民博は、アジア地域の博物館のハブとしてそれぞれの国の博物館の発展を支援することを大きなミッションと考え現地博物館と連携して活動している。

2015年02月24日 15:08 | 全体 海外からの来客