国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館長だより

館長だより
2015年07月13日

南アフリカケープタウン大学の人類学者の訪問

 ケープタウン大学人類学部門の教授、フランシス・ニャムンジョー(Francis Nyamnjoh)さんが、本館機関研究員の戸田美佳子さんの紹介で7月13日に訪れた。ニャムジョーさんはカメルーン出身で修士までヤウンデ大学で勉学し、博士の学位をイギリスのライセスター(Leicester Univ.)大学で取得したという。2009年から南アフリカのケープタウン大学でアフリカ社会科学研究発展委員会(CODESRIA)の社会人類学教授として人類学・社会学・コミュニケーション学などを教えている。ボツワナとカメルーンで調査研究を行い、Negotiating an Anglophone Identity(2003)、Rights and the Politics of Recognition in Africa(2004)などの政治人類学的研究の成果や最近では短編小説集や詩集など、多くの著書を刊行している。
 ニャムンジョーさんの出身民族集団であるカメルーンのマンコン(Mankon)は、30年前に本館名誉教授の端信行さんが調査した集団であり、端さんとニャムンジョーさんは当時のマンコンの人と社会について懐かしい話し合いをしていた。そして、端さんが撮った写真類をランガア(Langaa)研究出版センター(www.Langaa-rpcig.net.)にリンクでつなぎたいとも語っていた。ランガア は、カメルーンのバメンダ(Bamenda)とブエア(Buea)を拠点に、アフリカの文化発展と文化復興を目指し、300冊以上の書籍を刊行するなど文化振興事業を展開している。
 ニャムジョーさんは、民博の展示、とりわけアフリカ展示が伝統の中に動きを取り入れている点で起動・移動性の高い展示であることを特徴点として指摘した。アフリカ展示は同席した副館長吉田憲司さんがグローカル展示とフォーラム展示のコンセプトで演示したもので、吉田さんのねらいを世界の民族学博物館には見られない「新しい展示表現」として高く評価してくれた。

2015年07月13日 13:08 | 全体 海外からの来客