国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館長だより

館長だより
2016年03月11日

アメリカ駐大阪・神戸総領事の訪問

 アメリカ総領事アレン・グリーンバーグ(Allen S. Greenberg)さんとエッセイストの御夫人ハルコ(Haruko)さんが、3月11日に本館の見学に訪れた。スタンフォード大学で文化人類学を学んだこともあり世界の民族文化に興味があるので本館を訪れたとのこと。ジョンズ・ホプキンス大学の大学院では国際問題を専攻し、外交官の道を選んだという。本館教授の鈴木七美さんも談話に加わり、鈴木さんが研究しているアメリカのアーミッシュの人びとの固有の生活と社会、また鈴木さんが展示を計画しているアメリカのキルトの研究収集に強い関心を示していた。一方、本館が進めているアメリカ南西部の先住民、ホピ族やズニ族やナバホ族などのソースコミュニティ(民族資料を作り使っている現地社会)との連携によるフォーラム型情報ミュージアムプロジェクトにも賛意を表してくださった。このプロジェクトは、2014年からホピとズニの有識者を何度も本館に招聘して本館収蔵のカチーナ人形(精霊をかたどった木像)や陶器や装飾品などの民族資料を熟覧して詳細な情報を提示してもらい、データベースを構築し、その情報を現地の人びとと共有するとともに世界に向けてオンライン発信する計画である。
 領事は館長室での懇談後、本館准教授日髙真吾さんの案内で特別展「夷酋列像」をじっくりと鑑覧された。御夫妻はこの特別展について、江戸時代における和人(日本人)とアイヌとの関係について今までのイメージとは異なって見えてきたこと、アイヌが鎖国時代に中国やロシアと自由に交易を行っていたことを知ることができたと感想を述べていた。また、常設展に関しては、現代の生活や創造的な文化をも展示に加えていることに、新しい民族学博物館の試みだと評していた。

2016年03月11日 18:24 | 全体 新着記事