国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館長だより

館長だより
2010年07月22日

蔚山廣域市博物館推進園からの来客

韓国蔚山市は来年6月に博物館をオープンさせる予定である。来館した申衡錫さんと3名の研究員の話では、その博物館は市の産業史と歴史・民俗資料の展示を 中心にしたものであり、来年12月には、みんぱくにある「蔚山コレクション」(民俗資料)を中心に特別展を開催するとのことである。本館資料は 1936(昭和11)年、渋沢敬三さんが慶尚南道蔚山の達理で日本人研究者に収集させた約200点の生活用具で、アチック・ミュージアムで保管し、本館に 移管されている。この「蔚山コレクション」は、1987年に外来研究員として本館に滞在したソウル大学教授の李文雄教授が本館収蔵庫で発見したもの。
申 衡錫さんは、みんぱく所蔵のアチックミュージアムの資料が、今では使われていないものが多く、蔚山の人びとの生活文化の大きな変化のあとをたどることがで きる貴重な品々であると述べている。そして、特別展においては、75年前の農具、履物、編み物、衣服などと近年収集した資料とを見比べることができる展示 を行うとのことである。日本統治・植民地時代に収集した韓国資料が、韓国の博物館で使用されることはまことにうれしい限りである。みんぱくの資料がその出 身地や収集地で広く使用されることが今後ますます増えることを願っている。

2010年07月22日 18:18 | 全体 海外からの来客