館長だより
2011年10月21日
クンストカーメラとの学術協定の調印およびドイツの博物館視察
![[img]](http://www.minpaku.ac.jp/sites/default/files/kancho20111021-001.jpg)
ロシアのサンクトペテルブルクにあるクンストカーメラ(Kunstkamera)のチストフ(Yu.K. Chistov)館長と10月21日に学術協定の調印を行った。
当面、その博物館が所蔵している日本資料(約1万5千点)の調査と情報拡充のための共同研究を行うことにしている。また、教員の交流や共同調査などの研究計画を具体化させていく予定である。
同博物館はピョートル大帝の命により、世界から「珍奇なもの」(Kunstkamera)を集めて1714年に創設された。後に、図書館や教育研究機関を併設し、ロシア科学アカデミー・ピョートル大帝人類学・民族学博物館の名称がつけられた。ネヴァ川べりに建つバロック様式の美しい博物館は、研究員120名、学芸員20名を擁し、民族・考古・人類学資料約100万点、写真・図像資料80万点を所蔵する世界で最古・最大級の博物館である。展示場には、解剖学的な奇形児やロシアに生息しない動植物などが棚に入れられた展示室や世界各地域から収集された民族資料が所狭しと並べられている。入館者は年120万人という。
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この調印前にベルリンのライプツィヒとダーレムの民族学博物館を訪れた。
ライプツィヒ民族学博物館の訪問は、ダイメル(Deimel, Clauss)館長に本館で開催中のアイヌ展への資料提供のお礼を述べることにあった。この博物館は1929年創設で、地元では建造資金の寄贈者、グラッシ(Grassi)氏の名前から「グラッシ博物館」と呼ばれている。19世紀から世界各地で収集された数多くのコレクションの所蔵品の5%にあたる約5千点を規模の小さい展示場に工夫を凝らして展示している。モンゴルのゲル、ベドウィンのテント、ツバルの住居なども展示されている。
ベルリン民族学博物館は、みんぱくの創設にあたって展示場や展示方法などのモデルにしたところである。1873年に「王室民族学博物館」として創設され、ベルリンの中心地に7年後に開館した。その後20世紀初頭にダーレムに博物館の建物群が建設されたが2度の世界大戦などで破壊、収蔵品が奪われるなどした。現在の博物館の建設は1964年からで、展示は3階に分けられ、南北アメリカ、古代メソアメリカ、太平洋、アフリカ、東アジア、南アジア、民族音楽にかぎられている。約51万点の民族・考古学資料を所蔵しており、それらは主として19世紀から20世紀初頭にかけて世界各地で「学術探検・発掘」を行って収集したものである。
展示物は、オーセンティックで保存状態の良い。また、9000㎡の展示場は、天井が高く広い空間には8艘の大型カヌー、パラオとニューギニアの集会所が展示されている。ナーサ(Nasar)東アジア研究部長の話によると、研究員10名、学芸員10名のほか、大学院生や学生の協力で資料の保管と展示を維持しているとのこと。また、博物館が郊外にあることから統一後入館者が減り、都心の「博物館島」近くへの移転計画が進み、展示と研究の分離をめぐり検討中であるという。
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みんぱくの国際交流の一端を館長が紹介します。
by minpaku
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