館長だより
アメリカのズニ博物館との学術協定の調印
5月24日から6月6日にかけて、本館助教の伊藤敦規さんとアメリカ南西部(アリゾナ州とニューメキシコ州)の保留地に住むホピとズニの居留地および博物館を訪問した。
主目的は、アーシウィ・アーワン博物館・遺産センター(A:shiwi A:wan Museum and Heritage Center、通称ズニ博物館)との学術協定の調印と3月に本館で開催した研究公演「ホピの踊りと音楽」の出演者へのお礼とその研究公演の上映会を催すことであった。

5月24・25日はフラッグスタッフ市の北アリゾナ博物館で「ズニ・フェスティヴァル」が開催され、ズニの伝統芸能や作家たちの銀製宝飾品、陶器や織物などの展示即売会が行われた。

ズニ博物館長のジム・イノート(Jim Enote)さんは本館所蔵のズニ資料の熟覧のため本館を4度ほど訪れている。イノート館長は、世界の博物館や大学が所蔵する数十万点のズニ資料について、その的確で詳しい情報を蓄積するデータベース作成のプログラム(creating Collaborate Catalog)を開発・展開中で、そのネットワークへの加入を私に呼びかけてきた。このネットワークは、現在アメリカ、イギリス、オーストラリアなどの博物館が参加している。コラボレートカタログ(協働民族資料集)は、世界の博物館などが所蔵するズニ資料の情報をズニ博物館に集積し、その正誤を確認しさらにズニの長老などが書き加えた詳細な情報を各博物館と共有するというシステムである。この新しい博物館の所蔵資料情報の共有化という動きに、本館も招聘され、参加することにした。そのための学術・研究交流の協定を6月3日にズニ博物館においてイノート館長と間で調印した。


一方、来館したホピの人びとは、5月30日にホピの伝統料理(トウモロコシと羊肉の煮込み、トウモロコシ粉とひき肉のちまき)などで私たちを大歓迎し、80名の人びとが3時間にわたる研究公演の映像を食い入るように鑑賞してくださった。伊藤さんは、ホピとズニの作家が制作したジュエリーや芸術作品を収集し、本館のアメリカ展示コーナーに展示しているが、その様子を写真で人びとに紹介した。映像や写真をとおして、本館所蔵および展示中の標本資料の現状を現地の人々に紹介・報告することは、博物館としての現地への社会還元として行はなければならない責務である。

みんぱくの国際交流の一端を館長が紹介します。
by minpaku
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