国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館長だより

館長だより
2012年10月22日

中国民族博物館の建設構想

 中国ではオリンピックのメインスタジアム・鳥の巣一帯に中国の国家プロジェクトとして中国民族博物館、中国科学技術博物館(既設)、中国美術館、中国国学中心、中国非物質文化遺産(無形文化財)博物館、など6つの文化施設の創設が計画されている。22日に中国民族博物館の研究部主任鄭茜さん、情報センター館員の向林峰さん(苗族)、収蔵庫部門館員の謝軍さん(チワン族)と国家民族事務委員会財務司立項所所長の宋士坤さんが、博物館創設にあたって民博を参考にするために訪れた。現在、同博物館の要員は40名で、5万平米の地下2階地上4階の建物建設が予定されている。主な議論は、国家レベルでの民博の役割と期待、博物館の柱を研究、展示、社会貢献のどれに軸を置き、研究予算はどれくらいか、メディアへの広報方法、博物館学の研究と展示の成果などで、いずれも鋭い質問に関するものであった。それに対し、民博は共同研究機関として民族学・文化人類学中心として国内外の研究者と連携して新しい研究領域の開拓を目指していること、研究成果を展示と社会貢献にいかし、その3分野を不即不離に関連させていることなどを指摘しておいた。また、中国民族博物館は、中国国内の民族展示は文化宮で収集しているものを利用できるが、世界の民族展示については具体的な構想が煮詰まっていないとのこと。民博も創設の段階で中国の文化宮にお世話いただいて中国の民族資料を収集したことから、これからは中国民族博物館の創設構想などについては協力を惜しまないつもりである。

2012年10月22日 13:19 | 全体 海外からの来客